内容説明
16世紀スペイン、ギターの前身楽器ビウエラが隆盛を極めていた。
40年間に7人のビウエリスタが7冊の譜本を出版し、そこに
収められた楽曲は、690曲を超えている。
しかしその後、ビウエラは急速に姿を消し、20世紀になり、
ギタリストのエミリオ・プジョールが発掘するまで、400年間眠り続けた。
本書は、7人のビウエリスタ(ミラン、ナルバエス、ムダーラ、
バルデラーバノ、ピサドール、フエンリャーナ、ダサ)の姿と、
突如消えたビウエラの謎を追ったものである。
ビウエラ、ギター奏者、愛好家必読の書!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mariyudu
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リュートと現代ギターを繋ぐミッシングリンク、ビウエラ。そんな忘れられた古楽器は16世紀スペインで短い黄金時代を築くが、ビウエラに魅せられ宮廷音楽を華やかに彩った7人の作曲家兼演奏家を紹介するという興味深いテーマ。…とは言うものの正直、楽器・音楽と直接は関係の無い人物系譜等が続くせいか(著者の本業は歴史研究家)、それとも多くを想像で補ったお伽話調な語り口の為か、あまりのめり込んで読むことが出来なかった。チャプターに挟み込まれたコラムで楽器やタブ譜の解説が纏められていて、欲求不満もちょっと解消できたけど。2014/08/04