内容説明
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人びとが南方を目指した1940年代――
南方開拓の「拓士」として養成された青年たちは
「大東亜共栄圏」を建設できたのか
本書が光を当てる「南方国策移民」は、知識人でも植民地主体でもない、日本人の一〇代後半から二〇歳前後のセミ・エリート青年である。日本人のなかでは〈加害─被害〉の両側面を合わせ持つグレーゾーンに立たされていた。
限られた拓務省の公刊史料を中心に政府が進めた南方移民政策をたどり、政策に応じて「南方雄飛」を目指した個人が、どのように「大東亜共栄圏」建設の一翼を主体的に担ったのか、その内実に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
22
日本帝国の研究では近年、人の移動をベースに「下から」の視点で歴史を再構築するものが散見される。本書もその一つ。南進政策に伴い、南方の資源獲得と「大東亜共栄圏」で唱導された異民族異文化の人々を統合する目的で、南方の企業へ派遣された青年男子たちに焦点を当てる。拓務省が設立した人材養成機関を卒業し、東南アジアやミクロネシアへ派遣された彼らは、帝国の支配者によって利用された被害者である反面、占領地行政で現地住民の「指導」を直接行った加害者の両面を背負わされる。現地の過酷な歴史をいかに記憶するかも問われている。2023/12/16
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