新潮新書<br> 東京大学の式辞―歴代総長の贈る言葉―(新潮新書)

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新潮新書
東京大学の式辞―歴代総長の贈る言葉―(新潮新書)

  • 著者名:石井洋二郎【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 新潮社(2023/03発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/28)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106109881

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内容説明

明治十年の創立から東京大学は常に学問の中心としてあり続けた。大震災、戦争、大学紛争、国際化――その歩みはまさに日本の近現代史と重なり合う。時代の荒波の中で、歴代の総長たちは何を語ってきたのか。名式辞をめぐる伝説、ツッコミどころ満載の失言、時を超えて紡がれる「言葉」をひとつずつ紐解く。南原繁から矢内原忠雄、?實重?まで、知の巨人たちが贈る、未来を生きる若者たちへの祝福と教訓!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホシ

22
明治~平成の歴代東大総長による式辞の内、著者が興味深く思うものを選出し、解説と見解を加えます。全体的には本人の信条はともかく一流の学者と言えども時代の趨勢には抗えず、時流を支配する思想に染まってしまうこと、また戦中と戦後の式辞では見事なまでに国家観が転倒しており、当時の世相を想像することの難しさを感じました。戦中の式辞に見られる国家礼讃の文言の異様さや、新入生に対して高慢になることを戒めつつ当の式辞に高慢さが透けて見える滑稽さなど種々の式辞があり、東大と時代の変様が窺える良書です。読んで良かった!2024/02/17

まさこ

15
各時代の総長の式辞を解説しています。私は入学式や卒業式のスピーチ、結構好きです。若者への訓示、呼びかけ、冷や水、又はエールか。蓮見重彦のところが面白い。新入生はガツンとやられましたね、分からないものに出会って。この本では、日本のアカデミックの頂点にある人の考えも、時代の空気に翻弄されていること、それが避けられないということがよく伝わります。最後に安藤忠雄、ロバートキャンベル、上野千鶴子という異色の来賓スピーチも入れています。独創について、様々考えます。ノブレス・オブリージュ、これはいつの時代も自覚を。2023/12/19

ドラマチックガス

12
少し期待と違った。式辞メインかと思っていたら、式辞を題材にしたエッセーだった。きちんと立ち読みしてから買うんだった。肝心の式辞も「これは!」「さすが!」と唸るものはあまりなく。蓮實重彦さんの47分に及ぶ式辞は少し面白い。最後にまとめられた「来賓祝辞」が素晴らしい。安藤忠雄さんが入学式に参加する保護者に対し「邪魔だから出て行け」(意訳)と最初に言っちゃうエピソードもロバート・キャンベルさんの重大な問いかけも。そして圧巻は上野千鶴子さん。東大に限らずすべてのエリート(と思っている人)が知るべき言葉。2023/03/31

キヌギヌ

7
図書館で手に取る。「今年できぬことは来年やり直せとは若い人の良く言うところだが、本当のところ今日という日は決して二度とは来るではない」「大学は単純なる職業教育を主たる目的とはせず直ちに実用に適するものを作ることを主たる目的としていない」「生きることは本質的に独創である」示唆に富む。大学生として学び方を猛省した。総長を務める人物は傑出した学者だろう。その言葉から得ることは多い。現代では差別的や非常識とされる式辞も少なからずあり、品位や常識といった事柄の移ろいやすさを感じる。2023/09/27

カッパ

6
上野千鶴子さんの来賓祝辞良かった。あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。 そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。安藤忠雄さんも良かった。吉川弘之総長の式辞は未来を生きる人の背中を力強く押す。2023/05/23

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