内容説明
脆弱で孤独な二人に必要だったのは、誰かと一緒に居られる場所だった――(臨床心理士・東畑開人さん)。恋愛や将来の不安を赤裸々に綴った悩める女子物語。……「あ、人生に詰んだ」ある日、駅で突然、亜希子の足が動かなくなった。仕事へ行こうとすると体が拒否する。彼女は元アイドル。芸能界で挫折後、新たな幸せを掴むため、一般企業に就職し、夜は恋活に励んでいた。収入も途絶えた亜希子は、五十六歳のバツイチ会社員「ササポン」が住む一軒家に居候することを決断する――同居生活一年とその後を綴ったノンフィクションノベル!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
59
エッセイが好きな人や心の充電をしたい人におすすめしたい本になっている!この本の内容はタイトルに集約されている。元アイドルの著者の大木さんが赤の他人のおっさんのササポンの家に居候する話。ここのすごいポイントはこのお話がノンフィクションということである。実際の大木さんの実話に基づいた話である。そしてササポンとは男女の関係になっておらず、あくまでも同居人であった。この話を読むとササポンのほどよい距離感の雰囲気に癒される。そんな大人になりたいという憧れをもつほどであった!2024/01/07
Willie the Wildcat
46
羽田圭介氏の書評で興味を持ち、手に取った一冊。自信と自身の喪失。焦燥や不安からくる孤独感を、自然体のササポンの言動が癒す。浩介、大熊、アベジュンなどの”喧噪”を融解、亜希子の心身も正比例に変化。とても読みやすいのではあるが、人物や状況の背景描写が少々端折れているので、時に背景などを想像せざるを得ないのを、如何に受け入れるべきかが悩みどころ。もれなくオジサンの部類に入る私にとっては、特にササポンをもう少し知りたかったかな。2024/10/29
papako
30
新刊紹介でラジオにゲスト出演されていて試しに読んでみた。もっと若い時、同世代あたりで読んでいたら共感できたのかな。もう通りすぎてしまってササボンの目線で読んでしまった。きっともっと辛くて苦しくてどうしようもなかったんだと思うけれど、とてもきれいな文章で書かれているのでさらっと読めてしまいました。最後のおまけに書かれていた恋よりも小説を優先させた自己分析が今の彼女につながっているんでしょうね。2025/03/15
よっしー
22
タイトルが気になり、手に取りました。架空の物語だと思っていたら、まさかのノンフィクションだったとは…。アイドル人生に終止符を打った後の、波乱万丈な人生の一端が描かれていて、興味深く読みました。現実にササポンの様な人がいるのですね。2024/09/09
鯖
15
…そして無事社会復帰したな実録本。さらっと読んだけれど、特に心に残るものもなく。そんな一生ずっとなんか、みんなうまくいくばっかりの世の中じゃないよ~とはなる。でも苦労なんかしなくて済むならそっちのほうがいいし、幸せな人はひとりでも多いほうがいいじゃろうし、それが若い人なら猶更じゃろうし。ささぽんがいい人でよかった。2025/05/04
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