内容説明
大嵐で船が難破し、僕らは無人島に流れついた! 明治31年、帆船・龍睡丸は太平洋上で座礁し、脱出した16人を乗せたボートは、珊瑚礁のちっちゃな島に漂着した。飲み水や火の確保、見張り櫓や海亀牧場作り、海鳥やあざらしとの交流など、助け合い、日々工夫する日本男児たちは、再び祖国の土を踏むことができるのだろうか? 名作『十五少年漂流記』に勝る、感動の冒険実話。(解説・椎名誠)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
281
「漂流(吉村昭)」に比べるとどうしてもインパクトに欠けますが、本書は“(たとえ無人島でなくとも)人生どう生きるか“を教えてくれる本だと思いました。また、「漂流(吉村昭)」の長平(主人公)がなぜ生き残ることができたのかを改めて確認することができました。2017/12/09
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
218
ジュール・ベルヌの物語を超える『16おじさん漂流記』。“事実は小説より奇なり”とは必ずしも思わないけど、フィクションの『十五少年漂流記』より面白かった。明治の男達の実体験を描いた冒険譚。明治31年12月、東京を出航した『龍睡丸』は太平洋上で座礁し、16人の船員は一本の木も生えていない無人島に漂着した。経験豊富な海の男達は、船長のリーダーシップのもと逞しくポジティブに島での生活を送っていく。日本に帰る事を信じて日々学んでいく姿勢が強さを支えたのだと思った。木片となって火をプレゼントした船も彼らの命を救った。2015/08/23
Nobu A
162
成毛眞推薦本其の拾玖。03年初版、08年第17版。明治13年に帆船、龍睡丸が大嵐で難破し船員16人が無人島に流れ着いた実話。それだけで興味津々。とても面白く感じるんだが、何でだろう。期待外れだった。いや、最近集中力がないのかも知れない。一つは読点がやけに多い。それが読解力に影響するものなのかとある意味、勉強になった。それから、小説は何を描写し何を省略するかが肝要。表紙に「名作『十五少年漂流記』に勝る」とある。まずはそれを読んでみよう。残念ながら後半流し読み読了。2023/03/21
HoneyBear
144
凄い。元気づけられる。リーダーシップ、生きる姿勢。
kinkin
129
事実は小説より奇なりとは、まさにこの本に書かれていることではないか。 極限時の人間の生命力と知恵、工夫の驚かされた。もし船旅をする機会があれば鞄に入れておくことをお薦めします。2010/10/20