角川学芸出版単行本<br> 読み終わらない本

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角川学芸出版単行本
読み終わらない本

  • 著者名:若松英輔【著者】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • KADOKAWA(2023/03発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784044006853

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内容説明

これから僕は君に、少し長い手紙を書こうと思う――。

「今、ぼくたちは、とても困難な時代を生きている。ひとがひととのつながりを見失いつつある時代に生きている。ある意味では、ひとを信頼するという当たり前のことが、こんなにむずかしくなった時代はないかもしれない。でも君が、個人を信頼することがむずかしいことがあっても、人間への信頼を失わないでいてくれたら――今という時代に失望を感じることがあっても、絶望のなかにさえも希望を見い出そうとしたひとが、かつていたことを忘れないでいてくれたら。そう願ってやまない」――「小さなひと」)

サン=テグジュペリ、石牟礼道子、岡倉天心、神谷美恵子、吉野源三郎、リルケ、ミル、小林秀雄、河合隼雄
【目次】
小さなひと
春の使者 
言葉の花束
悲しみの弦
コペル君と網目の法則
愛と「生きがい」
コトバのちから
自由の危機
いつくしみの手仕事
「空」の世界と「いのち」のちから
読書の扉
愛しいひと
おわりに
参考文献/ブックガイド

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シナモン

122
「読み終わらない本」、そういうことか!心に留めておきたい素敵な文章も多くて私にとって大切な一冊になりました。表紙の雰囲気も好き😊2023/04/30

trazom

121
若者に読書への扉を開こうとして書かれた手紙形式のエッセイ。具体的に現代社会を批判する言葉はないが、著者が憂いているものが見えてくる。「善悪、優劣、幸不幸を、余りに簡単に判断しているのでは」「「広く」ばかりで、どうしたら「深く」できるかを見失っているのでは」「人間には、あるとき孤独が必要なんだ」として、「一つの言葉との邂逅も人生上の「事件」である」という小林秀雄さんの言葉で読書に誘う。でも、「「読む」という行為は、屡々「考える」ことを休ませる。思索なき読書は害毒だ」というショーペンハウエルの警句も忘れない。2023/04/05

KAZOO

114
若松さんの最近の御本で題名が面白く手に取ってみました。「野生時代」という雑誌に連載されていたので若者向きだということですが、若松さんのいつもの丁寧な解説で何度読みかえしてもいい本(ある意味これが題名のもとになっていると感じますが)が数多く紹介されています。とくに「春の使者」での民藝のことを述べられそこから石牟礼道子さんのことまで延べられていて印象に残りました。いい本だと思います。2023/07/13

はっせー

82
本にまつわるエッセイが読みたい人におすすめの本になっている!『読み終わらない本』このタイトルがいい。最初に見たときは積読に関するエッセイかなって思ったが違った。私たちが読んでいる本のなかに最後のページまでいってもまた読みたいと思う本との出会いがあると思う。そうした本のことを読み終わらない本と表現している。この本は著者の若松さんが出会った読み終わらない本たちを通して私たちに考えてほしいことや伝えない気持ちをまとめたものになっている。こういう本は本好きにプレゼントしたい!2023/10/28

J D

82
 高校時代に出会いたかった。若者に向けての人生にまつわる手紙形式の応援歌。河合隼雄、神谷美恵子、吉野源三郎、小林秀雄に原民喜などなど人として成長するためには欠かせない思想を引用しながら優しく語りかけてくれる。「こころの痛みにあまり気を配らない。こころに涙が流れていても、たとえ血が流れていても、人は歩き続けることがある」そうなんだよな。深く頷いた。私の読み終わらない本はなんだろう?ゆっくり考えてみよう。面白かった!2023/07/01

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