河出文庫<br> 哲学はこんなふうに

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河出文庫
哲学はこんなふうに

  • ISBN:9784309467726

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内容説明

哲学するとは自分で考えることである。しかしどのように学べばよいのか。道徳、愛、自由、叡智など12のテーマからその道へと誘う、現代フランスを代表する哲学者による手ほどき。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

特盛

30
評価4/5。著者はフランスソルボンヌ大で教鞭を取る哲学者。道徳、愛、死、自由、時間、認識など12テーマにつき著者が大事だと思うポイントをエッセイ形式でまとめている。哲学とは、どう良く生きるかを突き詰める活動であると著者は語る。他でもない一回限りの今ここの自分の人生を生きていく為の叡智が散りばめられている。元々、本書は高校生の子供に薦められる様な入門はないか、と思って軽い気持ちで手に取ったのだが、木田元先生が主導して訳し日本に紹介していたと解説で知り驚いた。ベッド脇に置いといて折に触れて読み返すのも良いか。2025/07/15

いかすみ

4
著者によれば、哲学とは理性を武器として、イデオロギーや偏見と戦うことである。12個のテーマを縦横無尽に、過去の哲学者の言葉を引用いしながら、説いていく。「哲学は暇つぶしのたねでも、かっこよく見せるためのいとなみでも、さまざまな概念で遊ぶための道具でもない。おのれの生命と魂とを救うために哲学するのだ」と言い切っている通り、哲学は理屈ではなくて、実践するためにある。これが著者の哲学に対する態度だと思う。ありのままの自己・他者・世界に対してイエスと言い、それらを前提として行動していく事の重要性が述べられていた。2024/11/29

uettee

4
前々から哲学は気になっていたが、ようやく入門にあたる本を読み終えた。けっこう面白かった。今の私のテーマである倫理的な側面に加え、よく解釈するということの導入になれたと思う。もちろん本書にも書いてあるように、自分で考えてみるということが大事になるかと思うが、先人達も色々と深く考えていたと思うと感慨深い。2024/09/07

えぬざき

1
12の哲学的トピックが先駆者の名言を引用しつつ平易な言葉で語られており、楽しく読めた。最初の道徳のくだりからして「きみが透明で無敵であったとしても、きみがみずからしたがおうとするもろもろの規則の全体が、きみの道徳だ」なんて、少し詩的な語り口だが明快である。全体にわたって道徳⇔政治、持続⇔時間、ソフィア⇔プロネーシスなどの対立かつ併存事項をもとに分析していくという手法が多く取られ、これも分かりやすかった。引用中の言葉で一番好きなのは、モンテーニュの「それが彼だったから、それが私だったから」。知識が広がった。2023/05/31

ミヤ

1
先人たちの哲学をもとに様々なカテゴリーから哲学の本質を読み解く入門書的書物。 入門的といえども理論は難解で迷子にならないよう頑張りました。作者は初めと終わりに言ったように哲学とは学問ながらもそれを学ぶだけではなく、実践することが肝要であること。まさに鈴木大拙が幾度も言っている禅のエッセンスに通ずるものがある。 また哲学とは別のもの『道徳』にも深く言及しており、人間が持つプリミティブな善性がまさに人を人たらしめるという。確かに人間突き詰めれば先天的な道徳によって世界は保たれているようにも思える。2023/02/02

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