内容説明
エーリッヒ・ワルテッグによって作成された「ワルテッグ・テスト(Wartegg Test)」は,ゲシュタルト心理学と精神力動理論を基礎とした,予め措定された刺激図形に被検者が加筆する侵襲性の低いパーソナリティ検査として,ヨーロッパ・南米・北米で広く使用されている。
アレッサンドロ・クリシによる「クリシ・ワルテッグ・システム(CWS)」は,初期スコアリングシステムの統計的不備の改善,検査対象の拡大,実施・スコアリング・解釈の体系化によって,ワルテッグ・テストをよりユーザーフレンドリーな形式へ体系化している。「(1)描画段階,(2)描画ギャラリー(言語による説明),(3)描画選択(選好の説明)」の3ステップで実施される,基礎理論から実践方法までをカバーした包括的実践マニュアル。
目次
第1章 クリシ・ワルテッグ・システムの歴史と発展
第2章 クリシ・ワルテッグ・システムの統計的基盤
第3章 実施法
第4章 喚起的性質
第5章 スコアリング
第6章 各指標の算出方法
第7章 心理診断的解釈
第8章 ケース概念化
付録A 成人と児童・思春期の子どもの標準データ
付録B 描画順序(OoS),および描画順序分析1と2に関する統計分析
付録C 探索的分析――人間(H),食物(FD),雲(CLD)反応内容の識別力
付録D CWS実施,スコアリング,指標の算出のための記録用紙
付録E CWSソフトウェア
付録F CWSスコアリング表
付録G CWS解釈表