内容説明
人口15万人の島が、85億円の空港を建設し、自前の飛行機を飛ばす!?天草エアラインの挑戦の物語。
天草ゆかりの知事の強力なリーダーシップで、地元の夢・天草空港は実現に向け、動き始める。議会の反対派、一部地権者などを数年がかりで説得し、建設工事が始まるが、予定される路線の厳しい採算性とおりからの航空不況で、就航する航空会社が見つからない。熊本県庁は「7人のサムライ」を起用し、独自の航空会社立ち上げへと舵を切る。果たして「島のエアライン」は、国の審査に合格し、九州の空へ飛び立つことができるのか!?
【著者】
黒木亮
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資をめぐる攻防を描いた『トップ・レフト』で作家デビュー。主な作品に『巨大投資銀行』『鉄のあけぼの』『法服の王国』など。早稲田大学時代は箱根駅伝に2度出場し、『冬の喝采』で自身の競技生活を描いた。1988年から英国ロンドン在住。
目次
プロローグ
第1章 堤義明と細川護熙
第2章 ダッシュ8
第3章 七人のサムライ
第4章 機体到着
第5章 空港開港
第6章 星空の整備作業
第7章 拝啓、久米宏様
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
piro
32
無駄と言われた大規模な公共投資で造られた天草空港。就航予定だった航空会社が手を引くという危機の中で、苦肉の策として設立された第三セクターの天草エアラインのドキュメント。上巻は幾多の困難を乗り越え、やっとのことで就航を果たし「巡航」に入るまで。政治絡みのきな臭い所まで語られていて、決して綺麗事だけでは実現できなかった事が感じられます。確かに採算を考えると無謀とも言えるチャレンジですが、現場の方々の情熱に胸が熱くなりました。まだまだ多くの困難が待ち受けるであろう下巻へ。2022/05/19
Urso
14
熊本の天草に空港(とゴルフ場)を建設するところからスタート。権力を持つ人たちの現実を考えないのんきなバブルの箱物行政という感じなんだけど、やると決めたところからなんとか成功に向けて邁進する人たちのパワーはすごい。下巻へ!2023/01/21
タカボー
9
文庫化を待っていた本。熊本の天草エアラインの実名企業小説。物語は空港建設構想から。当時熊本県知事だった細川元首相とか西武の堤義明なんかも登場。まだ飛んでもいないのにもう十分ヤバい。問題がありすぎて何で作ったの?というレベル。でも空港造るのに約100億円って書いてあったけど、意外と安いというかそんなもんでできるんだなって思った。職員も素人もいるし手探りでやってる感じがあるんだけど、それぞれの持ち場で必死にやってるのが伝わってくる。検査の所は危うく泣くところだった。2022/03/02
そらとやまざくら
7
良くやった。ご苦労様!久米宏に一矢報いたな。でも第二巻が心配だ。2022/05/13
*takahiro✩
4
まるで県庁と市役所の業務メモみたいで全く面白くない。2022/09/25
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