内容説明
時代と向き合い、社会を書く、ということ。
現代日本最高峰の作家は、〈平成〉を舞台に何を描き出すのか――。
人の世が綾なす芳醇の最新作!
〈解説〉阿部公彦
あらすじ――
東京・青山にデザイン事務所を構える瓜生甫と妻のちづるは、セックスレスの関係にあった。ちづるはある日、知人に紹介された年下のネイリスト塩出可奈子に誘われて、性愛の関係を結ぶ。
また甫には、旅行会社のプランナー中子毬子と古い付き合いがある。毬子の夫・中子脩は語学学校の経営者だが、女性関係が派手で夫婦の仲は冷えて久しい。中子夫妻は自宅のパーティーに瓜生夫妻を呼び、そこでちづるは毬子と意気投合する。
後日、ちづるから毬子を紹介された可奈子は、毬子も誘って三人でホテルに行かないかと、ちづるに提案する――。
都会の喧噪の中で交わされる、優雅で淫靡な秘密のささやき。錯綜する彼らの思惑がたどり着く先とは。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼび
1
8/52023/04/28
Ta283
0
キャラ設定細かい2023/09/16
Ryo0809
0
谷崎文学へのオマージュ作品らしいが谷崎を読んでいないので、今一つ、本作の良さが分からない。戦後から現代までの世相や社会を騒がせた事件、映画、文学、グルメ、建築、海外リゾート、国内の観光名所などが下地にあって、そこに登場人物たちを絡めた構成になっている。その造詣・博識・蘊蓄には適度というよりも冗長を感じる。男たちの俗物な生きざまには手厳しく、女同士の関係に性愛を介在させるのは不自然か。かと思えば、悪女やお定まりの修羅場も登場する。ハイソな生活というものが、実は悪あがきなのだろう。2023/03/31
辻本 敏久
0
もっとエロかと思ってた。2023/05/01