内容説明
1500種類以上の新種を発表し、40万点以上の植物標本をつくった「日本植物学の父」牧野富太郎。高知の富裕な商家に生まれて、家業を継ぐことを約束されていたが、おさまらない植物研究への情熱は、彼を、東京での学究生活、日本全国での植物採集へと駆り立てた。「雑草という草はない」と植物の多様性をたたえ、妻や子、家族、そして幾万の草花と、自分の「好き」をつらぬいた、愛に彩られた人生の軌跡。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大阪のきんちゃん2
14
これはもう完全にNHK朝ドラの副読本という趣でした! 究極のオタクと言うほかはない、そう思わせるエピソードばかりが綴られていました。 「雑草と言う草はない」「吝財者は植学者たるを得ず」牧野博士の基本姿勢を如実に表す言葉。その行状はちょっとマネはできませんwそばにいれば一目置かれる一方で鬱陶しい人物でもあったのかな?でも、日本の誇るまごうことなき人物。 維新後草創期の大学設立事情も面白いデス。 さて、続けて朝ドラ観ますかね~2023/07/21
ryohjin
13
朝ドラの参考書として読み、牧野富太郎の生涯をたどりました。世間の枠におさまらない生き方は、真似できるものでなく、しようとも思えませんが、植物学という自分の好きなことをやりぬいた生き方に羨望を感じました。空気は読まず、金銭の管理もできず、実生活は破綻しますが、その姿は人を惹き付けるものがあったのでしょう、その都度支援者が現れて、事を成し遂げていきます。中でも生活費を工面し、終の棲家まで準備して先に亡くなった奥様の支えには感嘆します。植物学者として大成し、凡人にはできぬ生き方故、その輝きに心動かされました。2023/04/30
じん
3
博士に惹かれるのは、常識人なら自制するところを目的に向かって進んでゆくところでしょうね。許嫁のくだりも現実的。※牧野が成し遂げた偉業は、常人離れした体力によるところが大きいp38、社会に生きる人として必要な何かが欠落している感は否めない。だけど、世に名を知らしめる者には往々にしてそういったところがあるp144、やり残したことはあるが、最後の瞬間までそれをやり続けたやれるだけのことはやったp216約1500種の新種を発見した牧野だが、そのなかでも最も価値のある一輪の花。それは彼女だったのかもしれないp27 2023/04/16
和泉花
2
牧野富太郎さんの本はたくさんありすぎて、どれを読めばいいのかわからないくらい。この本はわかりやすく読みやすかった。2023/05/28
llll'
0
.2023/07/27