いいね! ボタンを押す前に――ジェンダーから見るネット空間とメディア

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いいね! ボタンを押す前に――ジェンダーから見るネット空間とメディア

  • ISBN:9784750517810

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内容説明

〈ジャーナリスト、研究者、エッセイストらが、今のネット空間を徹底解説〉

炎上しない、人を傷つけない、無意識に差別しないため、どんな点に気をつければいいのか、SNSユーザーの基礎知識が満載!

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生活になくてはならないスマホだけど、SNSではいつも誰かがケンカしているし、何か言ったら絡まれたりする。

「エコーチェンバー」「フィルターバブル」「アテンション・エコノミー」……。
ネット空間にはもともと人を孤立化させ、分断してしまう仕組みが組み込まれている。


──だけど私たちがスマホを手にして日は浅い。デジタルな時代は始まったばかりだ。

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インターネットが広く使われるようになってから、まだたったの30年ほど。
現在主流のSNSの誕生やスマホの普及からは20年も経っていない。
私たちは今、デジタル人類史の旧石器時代を生きている。
(本文より)

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【目次】
小島慶子……私たちはデジタル原始人──序論にかえて
浜田敬子……眞子さまはなぜここまでバッシングされたのか」
李美淑………炎上する「萌えキャラ」/「美少女キャラ」を考える
田中東子……なぜSNSでは冷静に対話できないのか
治部れんげ・山本恵子・白河桃子……なぜジェンダーでは間違いが起きやすいのか
林香里………スマホ時代の公共の危機──ジェンダーの視点から考える

〈特別対談〉君塚直隆×小島慶子……イギリス王室と皇室は何が違うのか?
〈特別対談〉山口真一×小島慶子……ネット世論は世論ではない
〈コラム〉石川あさみ……子ども向けアニメーションとジェンダー表現

浜田敬子……あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

35
ネット空間にはもともと人を孤立化させ、分断してしまう仕組みが組み込まれている。炎上しない、人を傷つけない、無意識に差別しないため、どんな点に気をつければいいのかを考える一冊。バッシングされる皇族問題にどう対処すべきか、炎上する萌えキャラ問、なぜSNSでは冷静に対話できないのか、ジェンダーで間違いが起きやすいのか、スマホ時代の公共性など、実際にTwitterでネガティブな発言をしているのは40万人に1人程度でしかなくて、それに対処していくことや冷静にもっと知ってもらう/知る工夫や努力の必要性も感じますね…。2023/03/28

31
ネット言論空間をつくるのが民間の巨大企業ゆえに、弱者保護のルール作りが及ばず、人類がかつて夢見た「成熟した民主主義」とは程遠い現実となっている。序盤の皇室の話も興味深い。皇室、というより宮内庁が自ら広報を打ってイメージづくりをしていかないといけない時代になってきたんだな。2024/10/17

踊る猫

28
ネット社会というやっかいな対象を相手に、著者たちはジェンダーを中心にした切り口から分析をほどこす。一部どうしても賛同できない部分もあるが、それもふくめてぼく個人がついついバイアスに満ちたものの見方・考え方をしてしまっていることを相対化・客体化された気になり参考になるところ多く、あなどれない好著と思った。もちろんネット社会が病んだ社会であることは誰でも言えるクリシェだ。だが、その中でこそ培える成熟した言論や人格というものもあるはず。そんな成熟に向けてこちらを後押ししてくれる、希望が見えるところを買いたく思う2025/06/28

katoyann

19
TVCMや新聞広告における性差別的な表現やソーシャルメディア隆盛の時代に巻き込まれるオンライン・ハラスメントの被害など、メディアの課題をジェンダーの観点から分析した本。少女を性的なイメージでもって描いた温泉むすめの問題は児童ポルノをあらゆる表現形態であれ禁じている国際的なコンセンサスに違反しているので論外だとしても、表現の自由を主張して性的イラストが氾濫する日本の異常さは認識されるべきだろう。少女の表象は女性のイメージの格下げに他ならない。ほか、SNSによるルッキズムの助長という問題も深刻だ。2024/02/19

はるき

12
 ネット空間はある意味、自分の偏見が丸裸にされる世界だと思う。匿名の怖さと、祭の熱狂に踊らされて。自己批判も大事かな。2023/10/06

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