内容説明
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あなたは知っていますか、リアルなこの歴史を!
市民を巻き込んだ理不尽な日米両軍のすさまじい沖縄戦の実相を、多数の図版と写真を使用し、その全体像に迫った入門書。
「沖縄の『県史』、『市町村史』をみて驚くことは、すべての史誌が沖縄戦の惨禍に触れていることです。
なかにはA4版1,000p×数巻を費やして扱っているところもあります。
また、住民数百人の字(あざ)で1巻を使って沖縄戦史を扱っているシマ(沖縄方言で集落のこと)があります。
これらの史誌は、多くが沖縄戦の解説とともに市民の投稿や聞き取り調査で構成されています。」(本書「まえがき」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonzui
4
戦線が沖縄へ至る経緯から沖縄戦の終息まで、本書が自ら謳うとおり入門書として解りやすくまとめてある。国体を護るという大義名分のためにいかに多くの民間人が犠牲になったのか。悲劇を風化させないためにも必要な一冊だと思う。2018/07/02
泥岳
4
前書きが市民団体風なところがあって身構えてしまうが、内容は良本だと思った。戦闘史も記述されているが、各村毎の状況やエピソード集が収録されている。沖縄戦闘の入門としてよく編集されている。2018/01/19
たこ焼き
1
国民のために戦うのでなく、国体のために戦うよう、日本兵は訓練されていた。幼い子供は親がいなくなり、頼れる親類もいないと死ぬしかない。2019/09/15
東隆斎洒落
1
2012.06.23発行。 今年は、沖縄本土復帰40年、沖縄戦から67年。 日本兵・米兵・沖縄県民の3者の闘いであったことを、初めて窺い知る。 「県民の生活のために負けることはできない」という大義に、県民の命や生活を守る意識は全くない日本兵。時に県民をスパイ呼ばわりし、県民を犠牲にして生き延びようとするその暴走ぶりは、職業軍人としてのプロ意識の欠片もない。 大本営では、沖縄戦で「敵を叩いて有利な条件で外交に訴える」一撃講和論を唱える天皇陛下のくだりがあるが、正確な戦況報告を怠った軍部官僚の罪は更に重い。2012/07/22