内容説明
極寒の根室でくすぶっている幸司のもとに、幼馴染みの裕司が突然現れた。子どもの頃から悪ガキコンビとして知られ、つるみながらも憎しみあっていた。東京で極道になった裕司は、二人の友人である敬二を一緒に捜せと脅してくる。敬二は裕司の組から数億の金を掠めとって根室に潜伏しているという。断てない腐れ縁を抱えた大人たちのドス黒い欲望が剥き出しとなり、暴力と嘘に塗れた救いがたき惨劇が始まる。『少年と犬』で注目を集めた直木賞作家の傑作、魂も凍りつく暗黒小説が新装版で登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nabe
3
帯の通りのクサレ外道小説。国境の街の悲哀を背景にしているが、外道は外道。全く引き込まれなかった。2023/03/21
Asaya
2
久々の馳ノアール。20年以上も前の本だったのね。でも面白かった。北の最果て根室で巻き起こる二億円強奪合戦。登場人物みんな気持ちいいくらいクズばかり。ひたすら騙し合いと殴り合い、そして最後は殺し合い。ところで、ゆうじとこうじとけいじ、ミーシャとナターシャ、恩田と太田、みんな名前で韻を踏んでるのは意味あるのかなと思ったが、ま、あるわきゃないか…終始U字工事がちらついたのは僕だけではないはず。2023/11/05
たまごん
1
ノワール小説の巨匠、馳星周先生。久々に集中して一気読みしちゃいました。 金、金、金。 なぜ、そこまで金に拘るのか? 読了後に感じる読者の価値観が別れる作品です。読む価値あり! 2024/01/04
あさみみ
1
久しぶりにノアール小説を読んだ。体力気力共に不夜城を読んだ時とは比べものにならないくらい落ちているせいか、ぐったり疲れた。2023/06/05
ケンちゃん
0
途中で読むのを諦めたくなる位に間延びした内容薄い物語。 名作だった「少年と犬」の同じ作者が書いたと思えない位の出来に感じた。2023/11/24