内容説明
行政法学の第一人者による定評のテキスト。Ⅰ(行政法総論),Ⅱ(行政救済法)につづき,Ⅲでは行政手段論としての行政組織法を扱う。規制改革,公私協働等の動きに対応した立法や裁判例,学説の展開を反映。8年ぶりの待望の改訂。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヤギ郎
8
流し読み。塩野行政法がまとまった行政法の教科書。藤田宙靖先生『行政法入門』に記されなかった、公務員に関する議論を本書で学ぶ。「行政組織法」という副題のもとで、国家行政組織法や地方自治法、公務員法、公物法について議論している。行政法は条文が多岐にわたるため、学習量がものすごく多い。コンパクトにまとまっているとは言いがたいが、公務員の仕組みが学べてちょっと面白い。2021/04/21
Ra
0
第4編第3章(地方自治法)を中心に通読.来年度,業務において参照することが増えそう.ただし,より探究したい論点の詳述は他書に託されていたので,注記の参照文献を基に紐解いていきたい(まずは斎藤誠『現代地方自治の法的基層』となるか)。2023/01/29
Βουλγαροκτόνος
0
塩野先生はご高齢だが、2021年に第5版が上梓された。国家行政組織法(内閣・特別行政主体)、地方自治法、公務員法、公物法一般理論について論じられているが、特に地方自治法にはかなりの紙幅(140p以上)が割かれている。本書を貫く「行政手段論」というものが何なのか、行政学との関連からも改めて考えさせられる良書。その分、通読しないと文脈が分からない箇所もある。公物法含め、行政法総論・地方自治との関係も深い。2022/01/04