「2030年日本」のストーリー―武器としての社会科学・歴史・イベント

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「2030年日本」のストーリー―武器としての社会科学・歴史・イベント

  • ISBN:9784492503416

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内容説明

2030年日本の向かう先はどこなのか。都市計画、経済学、社会学、メディア、政治学の次世代を代表する知性が分野を横断して論じる。
第Ⅰ部は、若手の論客、安田洋祐氏と西田亮介氏が、経済学と社会学の視点から未来を見渡す「武器としての社会科学」の可能性を論じる。西田氏はメディアのあり方を、安田氏はゲーム理論で言う「ゲーム」を取り上げる。
第Ⅱ部は、ノンフィクション作家として稲泉連氏が東京パラリンピックを題材に「ストーリー」、政治史家の村井良太氏が佐藤栄作政権という「ヒストリー」を描く。戦後の物語り方を問いかける、いわば「物語る歴史」がテーマである。
第Ⅲ部は、饗庭伸氏と牧原出氏が、都市計画・国土計画を素材に空間の変化をとりあげる。饗庭氏は都市のスポンジ化と過去に縛られがちな「経験の檻」を「反転」させようとするのにたいし、牧原氏は国土計画からフラット化する世界へと空間イメージを拡げつつ、空間を回転させる「パノラマ」を提案する。

目次

はじめに
第Ⅰ部 武器としての社会科学が斬る2030年
第1章 新しい経済圏の出現は可能か――市場・利他・社会規範(安田洋祐)
第2章 2030年のメディアの公共性――多様性から共通性へ(西田亮介)
第Ⅱ部 「ストーリー」としての戦後史――「1964」から「2021」へ
第3章 パラリンピックの歴史と文脈――その起源と、戦後日本における受容(稲泉連)
第4章 政治史から振り返る戦後――1960年代と2020年代(村井良太)
第Ⅲ部 「欲望」が回す2030年の「パノラマ」
第5章 退場する都市空間と「国土の身体化」(饗庭伸)
第6章 パノラマの21世紀へ――メディアイベントへの「カウントダウン」(牧原出)
「2020年代の日本と世界」研究会 開催一覧
編著者・著者紹介と執筆担当章

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえぽん

22
2030年に向けて異分野の6名が行った未来予測対話。マスメディアの必然的な現状維持傾向を指摘する社会学者に、貢献の見える化と仲間間距離のバランスが経済圏を機能させるとする経済学者。64年パラリンピックが障害者の環境を変えるきっかけだったとする作家に、政治史によって現代を相対化すべきと言う歴史家。人口減少により空き家等の空間が生まれ、近隣の引き受けとパノラマ感覚が有効だとする都市計画学者と、演出家のいない中で小イベントの連続により大きなビジョンが生まれるとする政治学者。角度を変えた組み合わせの妙と言える。2023/11/08

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