内容説明
非モテの苦しみ、マウント合戦、マチズモ、男同士のケアの不在……。どうして男はそうなんだろう? 6人のゲストと語り合って見えてきた、男の今とこれから。
目次
はじめに/第1章 「男子バキバキ脳」からの脱却 「自分の身体はこういうものを喜ぶ」を知ろう ゲスト 清田隆之さん/「おにぎり事件」の衝撃/男に一番足りていないのは……/ハゲの悩み、おちんちんの悩み/「土着の恥ずかしさ」と「作られた恥ずかしさ」/「仮性包茎」をめぐる二重性/「おちんちんケア・トーク」は難しい/究極的には二人で話をするのが一番/男が自分の体に敏感になるには?/「俺は強いアピール」競争から降りる/第2章 「非モテ」の諸相と、「これから」のこと 自己否定でも開き直りでもなく自分を「開く」語りの可能性 ゲスト 西井開さん/「非モテ」という言葉の誕生、その変遷/恋愛にかかわるマジョリティ男性の痛みを言語化/「未達の感覚」とは何か?/周囲からの「いじり」「からかい」をどう考える?/「男らしさ」を用いた巧妙なからかい/女性からの「からかい」を考える/「未達の感覚」から抜け出すには?/「一対一と集団では男の態度が変わるのはなぜなのか」問題/「いじり」の場面に遭遇したら?/男同士のエロ話、どう考える?/「自己孤立化」と「女神化」/「社会構造による非モテの苦しみ」という側面/「非モテ」をあえて定義しない理由/語り合いから生まれる気づき/うねうねと自らの気持ちや経験を男同士で語り合う/第3章 男性性と暴力 コミュニケーションに潜む加害と被害の両面から考える ゲスト 中村正さん/「男同士の付き合いって難しい」/虐待する父親やDV男性の希薄な加害意識/被害体験を被害として語れない男たち/「暴力はダメだ」では変われない/息子にスポーツを強要する父親たち/「勝ち」にこだわる意識をずらしていく/父親から子へと連鎖する暴力/虐待に気づいたとき、どうする?/暴力を受けた子どもが暴力から抜け出すには?/「こんなオレでごめん」という暴力/「誰でもよかった」は本当に「誰でもよかった」?/加害者が変わるには何が大切か?/マウントされたら、どうするか?/第4章 男性が乱用しがちな「構造的な優位」とは? その「優位」を利用しない手立てを考えよう ゲスト 平山亮さん/「しっかり働かないと女性に嫌われる」という強迫観念/「男らしさ」から「降ろさせてくれない」!?/男同士の抑圧をどう考える?/「つらい」と言えば助けてもらえるだろうという赤ちゃんマインド/「コンフィダント」と「コンパニオン」/「介護する息子」が親の「弱さ」を認められない理由/「相手のことを完全にはわかっていない」と意識し続ける/「弱き者を弱き者のまま尊重する」ということ/「傷つき体験」の語りにくさ/男性はなぜ「絶滅せずに生き抜くことができたのか」/「長時間労働のせいで男は家事育児ができない」説は本当?/「構造的な優位」の乱用/「男あるある」「女あるある」を疑う/個人でできること/「男はこういうものである」という言説の問題点/「ハイブリッドな男性性」にご用心/「介護する息子たち」研究のきっかけ/男が、男として生きていない者とともに生きる道/第5章 「誰でも差別し得る」という出発点 「男性中心社会」日本と性的マイノリティ ゲスト 前川直哉さん/男同士でエロ話をするわけ/「ホモソーシャル」と「ホモセクシュアル」/時代遅れの「社員・主婦システム」/「なんちゃって能力主義」社会/ミソジニー男の暴走はなぜ起こる?/「日本は同性愛に寛容な社会」説はほんとう?/性的に客体化されるのを恐れるヘテロ男性/ヘテロ男性たちの、よくある誤解とは?/「電車の中で足を踏むことと……」/第6章 すぐそこにあるマチズモ あの手この手で「マッチョ連合」を突き崩せ! ゲスト 武田砂鉄さん/日常の中のマチズモ/「俺=公共」なおじさんたち/「毎日がメンズデー」な日本/「俺にはバックがついてるぜ」問題/女性客にはタメ口、なぜ?/セクハラ限界値を探るおじさんたち/女性憎悪と暴力男、どう考える?/ジェンダー問題を意識するようになったのは……/「男のくせに~」と揶揄されたなら?/「これからの男」をもっと考えたい人のための読書案内/あとがき
感想・レビュー
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katoyann
道楽モン
たいこ
itokake
spatz