内容説明
古典を読めば、人間がわかる。考える力がつく。世界とつながる――。出口治明さんの白熱講義、ついに書籍化! 光文社古典新訳文庫の中から出口さんが『種の起源』『ソクラテスの弁明』『地底旅行』『市民政府論』『歎異抄』の5冊をセレクト、その楽しみ方をくまなく案内していただきました。思わず本が読みたくなる! 書店に行きたくなる! ポジティブな読書論です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
106
5つの古典を取り上げて、それについての出口さんの講義と参加者の質疑応答集です。様々な分野の古典が5つということですが、さらにその古典に関しての本がそれぞれの本の講義の途中に5冊程度紹介されています。すでに読んだ本5冊ぽっちかあという人にとっては非常に面白い本が出てきています。学生が相手ではないのでかなり幅広い質問が出て読みやすいものになっていると感じました。2023/11/27
mukimi
101
種の起源、ソクラテスの弁明、市民政府論、地底旅行、歎異抄の5冊についての筆者の時代背景説明と考察が述べられる。私は、読書からあわよくば日常生活に直接役立つ思考や概念を得られることを願ってしまう俗物だけど、筆者は純粋に知識の中に浸り考えることを愉しみとされておりまだまだ自分のちっぽけさを思い知る。それでも、受験社会であんなに覚えられなかったことがするする理解される歓び、たまに筆者が実社会にも役立つtipsを挟んでくれるその知識の有り難さに触れ、知識欲が刺激されさらに読みたい本が増えた。2023/06/28
岡本正行
30
著者は、実業家で著作家、昔の森鴎外や小椋佳のような二足の草鞋と言われる存在、マスコミでの売りは、還暦過ぎてライフネット生命を創業、しかも大学で外国人教育で有名ではある。それが実際、どのようなものかは、知らない。ただ永らく人生を生きてきた人間として、その著作を読むことは、自分自身の人生を振り返ることができる。古典を読むにせよ、外国語を学び直すにせよ、音楽にのめり込むにせよ、人それぞれではある。人生後半、どう残った人生を学び直すか、確かに古典を読み直すのは、その重要な方法であろう。古典も生き抜いてきたものだ2023/06/19
ケイジ
18
なかなか手を出し辛い古典5冊の書評です。知的好奇心をそそられて読みたくなります。平易に書かれていて各名著のエッセンスが入ってきやすいのは著者の腕があるからでしょう。2023/10/09
七条
18
何冊かの本に「古典を読め」と教わったけれども、何を読もうか決めあぐねていたので、ヒントになればと読んだ。一般教養ともいうべき5冊の書籍の、特に時代背景についてわかりやすく書かれており、また分量も多くなく読みやすかった。SFはどうも苦手なのだが、この本を読んで「地底旅行」と「幼年期の終わり」が面白そうだと思った。早速読んでみよう。2023/05/07