イランは脅威か - ホルムズ海峡の大国と日本外交

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イランは脅威か - ホルムズ海峡の大国と日本外交

  • 著者名:齊藤貢
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 岩波書店(2023/02発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784000615112

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内容説明

二〇一九年六月安倍元首相は米国との間で高まる緊張を緩和しようと日本の首相として四一年振りにイランを訪問した.知られざる積極外交の意味とは何か.需要の九割を中東産原油に依存する日本は,ペルシャ湾の安全のカギを握るイランと,米国の狭間でどのような外交を展開できるのか.四〇年を中東の現場で過ごした外交官の提言.

目次

はじめに 日本の国益とイラン
序章 中東地域にエネルギーを依存し続ける日本
第Ⅰ部 米国とイラン 高まる緊張と日本の積極外交
第1章 安倍総理の積極外交
第2章 ローハニ大統領の一九年ぶりの公式訪日
第Ⅱ部 イランと米国はなぜお互いを信用できないのか
第3章 モサッデグ政権転覆クーデターからイスラム革命へ
1 何故日本の努力はうまく行かなかったのか?
2 米国の怒りの原点,米国大使館占拠・人質事件
3 モサッデグ政権の転覆――イランの言い分
第4章 イラン・イラク戦争から9.11へ ますます泥沼化するイランと米国の相互不信
1 イラクに加担した米国
2 奇々怪々なイラン・コントラ事件
第Ⅲ部 ジェットコースターに乗ったイラン 二〇一九~二〇二一
――続く米国との緊張,新型コロナ,新大統領の登場
第5章 イランはチェスを指し,アメリカはポーカーをする
第6章 新型コロナとの闘い,そして墓穴を掘った米国
第7章 バイデン政権と強硬派のイラン新大統領,そしてイスラエルという火種
第8章 米国とイランの狭間で――イランと付き合うことは日本の国益か?
おわりに 日本外交のチャンスと役割

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

wasabi

14
湾岸諸国について池上さんの知ら恥シリーズで重ねて学ぶも、いまだ恥ずべき状態にある。学生時代に勃発したイラン革命は、なんら記憶に残っていない。アメリカ大使館占拠は、そういえばあったっけ。イライラ戦争も何やら宗教対立によるらしい程度の曖昧さ。さすがに湾岸戦争は報道を見守り、イラク戦争も記憶に新しい。サッダーム・フセインと同列にジョージ・W・ブッシュは胡散臭かった。でもって現在のイランとアメリカの対立。イランの核兵器開発は脅威だが、明らかにトランプの幼稚な対応に非がある。日本の立ち位置を含め、勉強になりました。2022/08/23

人生ゴルディアス

5
あまり良い本ではなかった。なんというか著者の知識レベルが謎に感じた。これといって明確に誤りを指摘できないんだけど、解像度がめちゃくちゃなのでそう感じるのかも。著者の感想文みたいなのが続いたかと思うと、突然詳しくなったりして、でもそれはどうやらノンフィクションの引き写しのようで…。大学で本格的な教鞭とってるわけでもない実務の人だと、こんな感じなんでしょうかね。あとなんか、イランを「あっち側」、日本人である自分を「主要国側」みたいな線引きが透けて見えて気持ち悪かった。事実なんだろうけどそこはもっとこう…2023/03/04

お抹茶

1
著書は元駐イラン大使。日本とイランの関係は悪くないが,イランと仲の悪いアメリカの影響が強いこともあって,日本独自の動き幅は限られそうだ。予測不可能なトランプ政権になって,イランも否応なく翻弄されている。著者自身が「イランにとって米国大使館占拠・人質事件は輝ける成果であり,当時の学生が現政権の中枢にいる限り,関係修復は不可能かもしれない」と述べるように,近い将来に劇的にアメリカとイランの関係が良くなることはなさそうだ。2022/04/30

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