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内容説明
ニクソン・ショックを端緒に,狂乱物価,円安,貿易赤字の「三重苦」に見舞われた日本経済.時の為政者や大蔵省や日銀のエリートはなぜ大混乱を防げなかったのか.当局者たちが残した膨大なオーラルヒストリーや私信,メモ等をもとに,近代経済史に残る一大事件の舞台裏を精緻に検証する.我々は半世紀前の失敗から何を学べるのか.
目次
はじめに
プロローグ 大臣のカミナリ
第1章 運命が変わった日
I
ニクソン・ショック、そのとき
何のことか分からなかった
ボルカーの発案、バーンズの抵抗
ハチの巣つつく大騒ぎ
隠密の切り上げ作戦
君子の果てなき討論
「鶴の一声」は出なかった
II
閉鎖できない切なる事情
外為取引、不測の停止
柏木特使の読み違い
「日本が良くなったと考えられないか」
フロート決断、日銀の抵抗
墨塗りされた大臣談話
第2章 スミソニアンへの難路
I
急ごしらえの売出手形
日銀理事、国会に呼ばれる
「何故そのとおりに書かない」
特別声明は簡素に柔らかく
ダーティか、それともクリーンか
比類なきエリート
II
コナリー台風と4つのオプション
宮殿から博物館へ
「おれは死にたくない」
まるでバナナのたたき売り
円高恐怖症と「郵政族」
食い逃げされた日銀
第3章 緩和、さらなる緩和
I
脆弱なるスミソニアン合意
1ドル=360円のミステリー
為替レートの尺度はいずこ
再切り上げは絶対阻止
「これ以上の対策は不要」
II
調整インフレは「禁じ手」か
かくも高き郵貯の壁
スミソニアン・レート揺らぐ
今太閤とアメリカの野望
進むのか、転舵するのか
第4章 失政と狂乱の果て
I
田中と佐々木の奇しき縁
立ちはだかる財政の論理
「上げるなら0・5%」
ボルカーの隠密来訪
テン・トゥ・テン・フォーミュラ
II
遅きに失した政策転換
2人のインフレファイター
思うに任せぬ引き締め効果
石油危機と蔵相の死
田中vs福田の大論争
人心不安と取り付け騒ぎ
物価は狂乱状態
佐々木退任、それぞれの総括
エピローグ ニクソン・ショック異聞
注
あとがき
主な参考文献
感想・レビュー
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