内容説明
激しい情念は、絵画という枠を超えていく
香月の抑留体験の足跡を追いながら、シベリア・シリーズという壮大な絵巻物の意味を問い直した傑作。シリーズ全作品をカラー収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
風に吹かれて
14
29歳の立花が香月泰男(1911-1974)からシベリア時代のことなどを詳細に取材してまとめたもの(1970)や、その後、シベリアに抑留された香月の足跡を厳冬のシベリアに取材し、また様々な資料に当たるなどしてまとめた文章など。 30年の年月をかけて書かれた57点の画で構成された《シベリア・シリーズ》。香月のシベリア時代と作品が描かれる毎に深められていく人間と自然との関係を立花が読み説いていく。深みを感じさせられる立花の考察。 →2026/02/25
コウジ
7
この本は何年か探していたけど恐らく絶版でたまたま先月 再販された様で「何だと!」と購入。香月泰男の名前をどこから仕入れたのかは今となっては定かで無いが、香月さんも素晴らしいし著者の理解力と説明もジャーナリストとして一級。 昔TVで著者が話してるのを見た事があったが「学者か何か?」程度の知識しか無く知らないって恐ろしいな。またも己の無知にガッカリする。 昨年、広島に一人旅した事を契機に戦争関連の本を読む事が増えたが、この本はどなたにでも薦められる気がします。 本作で著者が云うように「生の作品」を直に見て→2023/03/04
hoosen
0
香月泰男という画家を知らなかったが、考えさせられる本であり、読了後の余韻がまだ残っている。この本は、シベリア抑留の実際と全体図を知るためだけの本ではない。香月泰男という芸術家の感性を通して戦争の一側面を追体験することで、戦争について考えてもらうための本。ゴーストライター時代に出会った立花隆さんがナビゲーターとなっている。シベリア抑留という環境の中でも、画家として美や感動を求める心があったから、絶望感に圧倒されずに、生き延びることができたという話が心に残る。2025/12/19
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