内容説明
<目次>
本書に寄せて─石原莞爾の今日的意義を問う(東京国際大学教授・福井雄三)
第一部─最終戦争論
第二部─戦争史大観
付章─「世界最終戦論」に関する質疑回答
石原将軍の臨終(大川周明)
あの15年戦争で東条英機と鋭く対立、東京裁判では「私が指揮すれば勝っていた」と豪語した。その石原莞爾の戦争論が世に出て70年余になる。軍事の天才、アジアのロレンスと評されたこの軍人の「最終戦争論」とはどのようなものか。戦争の彼方に「東亜連盟結成・産業大革命断行・地下資源脱却」を説く論法に今日ふと耳を傾けさせるものがある。(毎日新聞書評より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
原玉幸子
19
「五族協和」との考え方が石原莞爾の唱える理念だとの朧気な記憶があり、自分は思想左翼でも、それはそれで右翼の精神発想は知っておくべきと思い立っての選書です。西洋の征服価値観と違う東南アジア諸国の弱者が立ち上がる民主主義国家の形成に繋がる崇高な理念を期待したのですが、日本の宗教や道(どう)を強調しているものの、「五族」も当時の欧米露其々に対抗する連合体な発想なだけで、石原莞爾の欧州其々の戦争史観の解説と戦争論は、結局侵略戦争論であり、感心する理念や思想はありませんでした。(●2021年・冬)2022/01/07
寝落ち6段
13
「人類は自然に、心から国家の対立と戦争の愚を悟る」と本書の中で語る石原莞爾は、満州事変などの中心人物であり、稀代の軍人・兵法家である。本書は1940年ごろに考えられた戦争の行方についてである。様々な戦争を経験した人類は、最終戦争の後に、世界は一つにまとまると説く。人類の闘争心は無くならないが、闘争心は科学や芸術、技術などに昇華されるだろうとも。戦争の研究を経て、戦略戦術の視点から、三次元的な戦争への発展、原子力、民間人への殲滅戦などにも言及している。外れた予言も多いが、当時のトップ軍人の貴重な考えである。2020/05/04
ジャズクラ本
12
石原莞爾は満州事変の首謀者の一人であり、東條英機とは徹底して意見が合わなかったらしい。東條上等兵と揶揄していたとも聞くし、反りが悪かったことで戦犯を免れたとも聞く。世界最終戦争は戦前に石原が展開した第二次世界対戦の予測予言の類いで、日蓮の教えとこれまでの戦争史(特に近世西洋の)を鑑みて展開した論考。戦争論を宗教論から引いているところなど、些か荒唐無稽な論ではあるが核心の一片を衝いてはいる。東亜諸国大同がこの論のキーとなっているところなど、この時代の国家概念を知るよすがにもなる。勉強になった。2020/03/11
隼人
2
○2020/04/20
ハルジオン
1
難しかった。読み終えたが、内容の理解はできていないと思う。ただ石原莞爾さんがものすごい勉強していて、頭のとても良い人だったのは理解できた。 最後にあった質疑応答はとても思った。今、言われているガイア理論に通じる話を違う観点で述べており、とても説得力があった。宗教、戦争からこのような考察に至るのはめちゃくちゃすごい。物凄い考察からの予想(予言)と感じた。2022/05/22
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