ハヤカワ・ミステリ文庫<br> ミッドナイト・ララバイ

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ハヤカワ・ミステリ文庫
ミッドナイト・ララバイ

  • ISBN:9784150753719

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内容説明

40年前の吹雪の夜、彼は忽然とシカゴの町から姿を消した……偶然のきっかけで、消えた黒人青年の叔母の依頼を受けたわたしは、昔の失踪事件を調べることになる。時間の壁だけが障害かと思われた調査だが、失踪の影にはもうひとつの事件が隠されていた。隠蔽されてきた唾棄すべき事実の露見を怖れる何者かが妨害を始め、わたしの身辺に次々とトラブルが! どんな圧力にも屈しない、V・I・ウォーショースキーの真骨頂!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

62
ヴィクが何ものにも屈しないタフな女性だからか、毎回ヴィクは大変な目に遇う。シカゴという街は、女性が私立探偵をするにはかなりハードな街だ。とはいえ、少しずつ事件の真相に近づいていくヴィク。そして、それは、シカゴの闇、彼女が尊敬してやまない父親が隠していた秘密を明らかにすることでもあった。それでもヴィクは躊躇わない。間違いは、正さなければならない。どんなに昔のことでも。どんなに身近な人が関わっていても。彼女のその精神は、父親譲り。ならば、かつては間違いを犯したにしても、彼女の父親は優れた警官だったといえる。2022/07/24

Masa

13
読了。うぅん、面白かった! いままでシリーズ読んできたけど、現時点で最高傑作だと思います。でもそれは、この作品単体でというよりは、ここまでV・Iと一緒に時を過ごしてきての感想です。シリーズものには転換期というか、どこか区切りになるような作品があると思っているのですが、ぼくの中でヴィクシリーズの区切りはこの作品じゃないかな、と。V・Iにとって色々辛い事件だったと思うのですが、この先V・Iがどうなっていくのか(変わるのか、変わらないのか)非常に楽しみです。ここまで読んできて本当に良かったと思えた1冊。2020/03/03

tom

11
V.Iの4年ぶりの登場。ずーと追いかけていて,久しぶりの出会いだったものだから,嬉しくて嬉しくて。おまけに,テンションは少しも変わらず,懐かしさひとしお。それにしても,女探偵と男探偵,どちらが面白いかと言えば,大差で女探偵じゃないだろうか。男探偵は,妙に深刻ぶって話が重くなる。V.Iは,体を張って悪人をやっつけるが,心は軽い。続編に期待しますが,来年中に読めるのかしら。2010/11/13

練りようかん

9
シリーズの順番をかなり飛ばしてしまった。今回の依頼は40年前の失踪者を探し出すこと。事情を知ってる有力候補も記録が途絶えていて、大網の端っこを掴んだ嫌な感触。AよりBを探せ感が強くなるのが面白い、過激な攻撃を受け窮地に追い立てられる展開の中、色んな機関が注視してるのに死人がでる無情が印象的だった。主人公の亡き父も関わっていて、調査を手伝う従姉妹や叔父も絡むかなり身近な自分事だと意識するのが切ない。事件の発端はキング牧師のデモ活動なのだが、人種差別は継承という問題も含んでいるんだと強く思う内容だった。2024/09/09

Asako Nakamura

8
父親と娘。差別。そんなこと感じました。しかし、この表紙は私はあんまり好きじゃないなあ。2017/05/07

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