内容説明
日本人の数学アレルギーはきわめて深刻である。本書は博覧強記で知られる筆者が、古今東西の逸話を交えつつ、数式を使わずに面白く数学の本質を解説する。
目次
はじめに
Chapter1 数学の論理の源泉──古代宗教から生まれた数学の論理
Chapter2 数学は何のために学ぶのか──論理とは神への論争の技術なり
Chapter3 数学と近代資本主義──数学の論理から資本主義は育った
Chapter4 証明の技術──背理法・帰納法・必要十分条件・対偶の徹底解明
Chapter5 数学と経済学──経済理論を貫く数学の論理
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yapipi
36
この本は乱雑な話題に満ちているようで、見事な論理の調和に貫かれた小室直樹氏の怪(快)著です☺️一般相対性理論でも使われてる非ユーグリット幾何学は、ユーグリットの第五公理の正しさを背理法によって証明しようとして生まれた、とのくだりには目から鱗がとれました。マルクス主義者は、必要条件と十分条件を混同し、ソビエト連邦の実験に失敗した、との大胆な仮説には驚きます🌞物理学も他の科学も、数学の「不完全帰納法」的な考え方からは、「土台が怪しい」学問に貶められてしまいます。完全な帰納法は数学が唯一持っているそうです2026/07/24
九曜紋
13
再読本。2001年刊。数学の本というよりは論理学の本というほうが正確か。論理学の考察が数学を通して結局のところ経済学に収斂していく。学生時代、一般教養で経済学を選択したのだが、古典派経済学史をダラダラ喋るだけでひどくつまらなかったので、この本のような講義が聴きたかった、と思った。必要条件と十分条件、対偶など、普段、学術書を読む際にも有益な概念を再確認できたことは収穫だった。2020/08/05
りょうみや
10
一見、数学の本に見えないがやっぱり数学の本。経済の入門としてもよい。宗教、法学、国民性、歴史、資本主義などに数学の論理性を絡めた展開はとても新鮮であった。数学が本当に身についているとは著者のような人なのだと思う。数学だけでなく幅広い教養の重要さを再確認する。数学、経済のみならず、著者の歴史や文学における教養の深さには感嘆させられる。著者の本は初。これから続けて読んでいきたい。あと、本書は数学嫌いよりも数学好きがますます数学好きになる本かもしれない。2016/11/19
さきん
8
数学の勉強に苦しんでいた時に、この本にであった。苦手な数式が少なく、私のもっとも知りたかった数学の存在意義や捉え方を教えてくれた。さらに小室直樹先生をはじめて知った。2015/07/05
TakaUP48
8
タイトルは変えた方が良かったのではと思う本ですね。まあ、論理学も数学だと解っている人なら良いでしょうが、一般の人には?の本かも。面白かったのは、「矛盾」に疎い日本人と「矛盾」に敏感な韓国人・中国人・朝鮮人との対比。お互いの民族が理解しがたいのは、こんな所にあるのかも知れない。2013/12/15
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