ひとつにならない 発達障害者がセックスについて語ること

個数:1
紙書籍版価格
¥1,980
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

ひとつにならない 発達障害者がセックスについて語ること

  • 著者名:横道誠【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • イースト・プレス(2023/02発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784781621524

ファイル: /

内容説明

脳も、セックスもいろいろだ。
だから、ひとつになんかならないし、なれないのだ。

空気が読めない、身体がうまく動かない、発達障害者のわたしはどう愛しあう?
ASD(自閉スペクトラム症)・ADHD(注意欠如・多動症)の当事者が聞き書く、赤裸々な発達障害本。

「四〇歳で発達障害の診断を受け、過去のことを振りかえるにつれて、これまで謎だった、自分のさまざまな言動の謎が解けてきた。恋愛に発展しそうなコミュニケーションが発生しても「空気を読めない」し、性交渉の場面で、奇妙なことに「こだわり」を発揮してしまう。というのも、自閉スペクトラム症があると、標準的なコミュニケーションが困難になって、一般的には理解されにくい嗜好に支配されるからで、注意欠如・多動症があると、注意が拡散したり、衝動的に行動に出たり、過剰に動き過ぎてしまうからだ。

性交渉では、他者と出会い、生身の自分をさらけだして(どの程度かは、その人自身にも、そのつどの相手にもよる)、仲を深めていき、一緒に気持ち良くなるための擦りあわせが必要になる。それは発達障害者にとって、もっとも苦手なことの集合体といえるかもしれない、と私は考える。おまけに、発達障害者にはジェンダーやセクシュアリティの揺らぎを抱えている者が多くいて、それが状況を余計にややこしくする。

定型発達者(発達障害がない人たち)から見れば、私たちの挙動は奇行まみれに見えるだろう。実際、私はいまでも──性に関する場面に限ったことではないけれど──貴公子ならぬ奇行士だ。

しかし、思えばおかしなことではないだろうか。性の問題は非常に切実なはずなのに、しかも発達障害に関する本は世にあふれるほど出ているのに、「障害者と性」はタブー視されがちで、発達障害者の性行動について詳しく掘りさげた本はほとんど見当たらない。はたして、仲間のみんなはどうしているのだろうかという真剣な思いから、そして、もちろん多少あった単純な好奇心からも、この企画は始まった。」(「はじめに」より)

【目次】
【目 次】
はじめに
序 章 横道誠のヰタ・セクスアリス
第一章 パンセクシャルの白髪葱さん
第二章 元プレイボーイの青さん
第三章 ノンバイナリーのしぇるどんさん
第四章 愛の当事者研究に励む鷹村了一さん
第五章 元セックス依存症者の唯さん
第六章 リスセクシュアルのぷるもさん
第七章 シロウト童貞の数独さん 
第八章 メンヘラな姫野桂さん
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金城 雅大(きんじょう まさひろ)

26
「発達障害者の生きる世界を世に発信したい」という熱量はすごく伝わってきた。ただ、「性愛」というデリケートなテーマを扱っている都合上、誤解されうる危険性は少なからず孕んでいると思われる。文字で読むよりも、本人を前にして直接話を聞く方が良いかもしれない。 先日の二村ヒトシさんとの対談イベントに参加できなかったのが、重ね重ね悔やまれる。2023/01/23

つーちゃん

10
発達障害を持つ著者が、同じく発達障害を持つ人たちに性に関するインタビューをした本。陽キャ、陰キャ、モテ、非モテなど、タイプやエピソードは様々。突発的行動や依存傾向は、著者目線で「これが発達障害あるあるなんです」と説明してくれる。ぶっ飛び人生ばかりでちょっと笑えるものの、身も心も「ひとつにならない」感覚は生きづらいんだろうな。まぁ定型発達者も全然すれ違うこと多いし、一方がひとつになっていると思っているのに対して、もう一方がそう思っていないことなんてザラにあるけどね。2023/04/07

夕暮

5
興味深く拝読。読めば読むほど、自分のなかのADHD味を感じる。特にATフィールド!💦テストしたらきっと…と思いつつ、もう50過ぎて老化も入ってきてるし…名前がついたところでなぁと思いつつ…。横道さんの文章は、研究者とは思えないくらい❓わかりやすく、正直で腑に落ちる。語り手の皆さんも、自分の特性や性にまつわることをしっかり言語化できてすごいなと敬服。2025/04/20

まおまお

5
インタビュー形式。発達障害者の突飛な行動が特性と照らし合わせながら書かれてる。通常、性についてのリアルを大っぴらにすることはタブーなので本書で詳らかにされることで、なるほどなぁと答え合わせをしながら面白く読んだ。小説などで奇天烈な登場人物が様々な形でたびたびでてくるが彼らにそっくりなので、発達障害者は生き様の特異性により読み物として昇華されたりするなど、アウトプットする価値があるよな!とつくづく思った。2023/01/15

二浪人ファーストアウト

2
取材を受けた当事者の話の途中で、著者自身の実体験や感想がかなりの頻度で入ってくる。なので、"あくまで著者の中に入りこんでその内側から"、当事者の話を聞くような感覚だった。語られているエピソードの衝撃さも含めて、他では得ることのできない読書体験だったのは間違いない。2024/01/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20351347
  • ご注意事項

最近チェックした商品