内容説明
時は幕末の天保十年。丹波篠山藩青山家の馬役を務める小柴陽太郎は剣術の稽古に余念がない。謎の過去を持つ父は訳あって藩士を辞めて町道場を開いており、母は貧しさゆえか妹を連れて家を出ていった。下士として耐えていた人生が、藩の剣術試合に出場したところから急展開し始める。その先に陽太郎を待っていた劇的な運命とは――。鬼役の坂岡真が描いた震えるもうひとつの代表作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
14
小説宝石2018年5月号~2019年2月号まで「順風はらみて」のタイトルで連載のものを2019年6月光文社から刊行。2023年2月に末國善味さんの解説を加えて光文社時代小説文庫化。単行本版で既読だった。ただただ駆け抜けるような展開のストーリーは記憶から完全に脱落してました。今回はどこまで残るかな。2023/06/02
Mikey
1
武士の一分かと思ったら、生き方の一分でしかもお酒の名前も一分って面白い。ぜひ味わってみたい。波乱万丈どころか、どん底に突き落とされてからの這い上がりがすごい。絶望しないし、自暴自棄にもならないのは根性ものだけど、あまりにもさらっと書かれていたが、それでも割と長編になっている。サクサク読めて楽しめました。咸臨丸に乗ってどうなるかも描いて欲しいな。2025/01/11
goodchoice
1
2019年6月に刊行された単行本の文庫化だが、坂岡さんには珍しい長編である。幕末を舞台に主人公の紆余曲折する筋立てはなかなか読み応えがあり面白い。佳作といえる。2023/05/01
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