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内容説明
『大家さんと僕』『ぼくのお父さん』など話題作を生み出してきた著者が、認知症患者とその家族の日常を描いた!
認知症の症状の進行具合を四季(春・夏・秋・冬)に分けて、それぞれの時期に認知症患者さんにどんな変化が起こり、介護者さんはどう対応したら良いのかがわかる構成。笑って、泣けて、不安がやわらぐ本です。
*
はじめて、全編描き下ろしでマンガの単行本を描きました。
認知症の専門医である長谷川嘉哉先生のご著書『ボケ日和』の装画を描いたご縁から原案とさせてもらいマンガ化しました。
長谷川先生の本はあたたかくユーモアを交えて、「老い」を、「老化」を、その一環である「認知症」を、そして誰にでも訪れる「死」をあたりまえのことだと教えてくれて、安心を与えてくれます。この本の装画を引き受けることを勧めてくれたのは僕の母でした。
母は長年、介護の仕事に従事していました。でも子供の頃から、僕は母の仕事について詳しく聞いたり、学んだりすることはありませんでした。どこか目を背けてしまっていたのだろうと思います。今、母は高齢になり介護される側、僕は介護する側の年齢になろうとしています。
この漫画を描くことで僕自身が、介護や認知症についてもっと考えたい、学びたい、知りたい。それがこの本を描いた一番の動機だったのかもしれません。
このマンガを読んだ皆さんの未来への不安が、あたたかな日差しのような安心に変われば。そんな一冊になっていたら幸いです。
― 矢部太郎
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
209
本仮屋ユイカさんが購入された動画を見てつられて購入しました。この本を読めて良かったです。認知症は前段階があって、その時期に薬で進行を抑えることが出来るなんて知りませんでした。親がだんだん高齢になってくるし、介護の生活も他人事ではない。この本を読んだことでいざその生活が来た時に少しでも平常心でいられるかなぁと思います。2023/12/20
青乃108号
205
図書館の「ついでにどうぞ」コーナーでついでに借りた一冊。30分程で読めてしまう、矢部の漫画本。「大家さんと僕」の作風を期待していたが、全く期待外れ。それもその筈、読んだ後に知ったが、別な者が原案を書いた本の漫画化らしく、矢部は漫画家としての仕事しかしていない。矢部の心が全く入っていない漫画には1ミリの魅力も感じられず。依頼が来たので取り敢えず書いて見ました的な。やっつけ仕事感しかない漫画は、只の「認知症に対する心構え」の勉強本だった。俺は今はそんなの求めてない。矢部の漫画でじんわり笑いたかっただけなのに。2025/03/22
ネギっ子gen
111
【あんな大事なこと! なんで誰も教えてくれんのですか?】「ぼけ日和」のイラストを担当した『大家さんと僕』の著者が、漫画化。認知症患者と家族の日常を温かな眼差しで描く。義母を介護していた60代女性は、原案者の「モノ盗られ妄想は、お世話を一番している方、つまり、もっとも頼りにしている方に対して出る」という講演の話に、「私…ずっとお義母さんに…憎まれとると思っとったんですよ。なんで…一番お世話してる私が憎まれるんか思ったら…心がスッと冷えてしまってね/知っとれば…もうちょっと、優しくできたかもしれんね」と……。2023/12/20
ころちくわ
97
認知症の専門医長谷川嘉哉先生のお話を矢部太郎さんがマンガにしました。認知症の症状を初期から順番に説明してくれて分かりやすかった。理解して寄り添うことが大切ですね。永井 みみさんの「ミシンと金魚」も認知症の人の目線からの語りで面白くて勉強になったけど、今回は、長年患者さんを診てきた医師の目線でさらに勉強になりました。2023/07/20
みかん🍊
95
認知症患者と家族の話を矢部さんのほんわかした温かいイラストで綴られている、最初はちょっとおかしいからだんだん進行して家族を泥棒扱いしたり徘徊したり家族にとっては辛い症状や介護だが、本人にも理由があり辛い思いもある、先生の言葉で介護する家族も救われる、親が徐々にぼけて家族も認められなくて怒ったり、正したりするが、話を聞いて肯定してあげる分かってあげる事が安心させる、人間は誰でも死ぬし認知症になる可能性もある、頑張り過ぎないで周りに頼りながら見守って行く事がお互いの為になる。2024/02/06