内容説明
・なぜイケメンは性格が悪いと思ってしまう?(利用可能性ヒューリスティック)
・実力ない人ほど「あの人そうでもない」と言うワケ(ダニング・クルーガー効果)
・高齢者がオレオレ詐欺に引っかかるのなぜ?(楽観主義バイアス)
――最先端の脳科学が教える賢く生きるための49のヒント
ここ最近、注目されるようになり、脳科学の分野でもいま最先端の研究テーマが「認知バイアス」。
認知バイアスとは、簡単に言うと、脳のバイアスにより認知にズレが出てしまうこと。
この認知のズレが、「あの人は自分のことが嫌いに違いない」などといった誤解を招いたり(人間関係)、
思ってもみなかったことに大金をはたいてしまったり(お金)、
何度も同じようなミスを繰り返してしまったり(仕事)と、日常生活に大きな影響を及ぼしています。
しかし、「認知バイアス」をうまく利用すれば、
幸せを感じやすくなったり、実力以上の成果をもたらしてくれたりも。
「認知バイアス」を味方につければ、人生はもっとラクに楽しくなるのです。
本書は、そんな「認知バイアス」を新進気鋭の脳科学者が脳科学的観点からわかりやすく紐解く一冊。
なぜ、自分と相手の認識がズレるのか?
なぜ、簡単にダマされるのか?
なぜ、勘違いやミスをしてしまうのか?
日常のうまくいかない「なぜ」を徹底解説!
「認知バイアス」を知ることで、他人や自分や組織を理解でき、見えてくる世界が変わる一冊です。
※カバー画像が異なる場合があります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシ
18
引き続き心理学本を渉猟中。以前から認知バイアスには関心がありましたが、種類が膨大であり有益だから忘れたくないと思いつつも覚えるのに難儀していたのです。本書は膨大にあるバイアスを5大類型で分類することを提案します。これが良き!整理するための糸口になりますね。また、付録としてミニ辞典があります。これも良き!!各種バイアスの相関図と用語解説があり理解の手助けになりそうです。参考文献も細かくて充実しています。日々の業務をこなすにあたって多くの示唆を与えてくれる良書でした。コンサルや教育に携わる方にオススメ。2024/09/16
ta_chanko
18
人は誰も認知バイアスから逃れられない。むしろ認知バイアスがあることは、人類が生き延びてきた証。自分も今、何らかの認知バイアスに掛かっていることを自覚し、感情や雰囲気に流されずに落ち着いて行動することが大切。どうせ掛かるなら、ネガティブなものではなく、意識的にポジティブなバイアスを利用して、気持ちを高め積極的な行動や自身の成長につなげていきたい。2024/05/31
くらすけ
17
買い物の際のお金の使い方から、家族や友人とのトラブルの原因は、様々なことにバイアス(偏見、思考の癖)が関わっている。一つ一つのセクションが短く読みやすいので、普段は心理学の本を読まないような人にもにオススメ。 ファストアンドスローなどの類書と比べて、長所としてはバイアスを逆手にとって役立てるアドバイスが沢山、紹介されているところかと思います。(アドバイスそのものには検証可能性はあんまりありませんが)2023/05/26
ブック
8
最近、本を読んでも楽しいと思えることが少ないのだが、この本は久しぶりに面白かった。少し簡単に書き過ぎている部分もあるが、認知バイアスに関する様々なバリエーションを知ることができる。とくに社会現象にまつわる認知バイアスの中の「内集団バイアス」「わら人形論法」「偶像バイアス」は勉強になる。マイナスの偶像をつくり、それを攻撃することで結束を強めていく集団とあるが、まさにこの性質のせいで人間はなんども過ちを繰り返しているのだ。認知バイアスを知り、自分の脳をコントロールする感覚を学ぶことが、人類の覚醒なのだろう。2024/09/03
kokekko
6
ビジネス書。「テストの前日に掃除をしたくなるのはどうして?」とか「イケメン/美女に性格が悪い人が多いのはどうして?」などの設問に「それはこういうバイアスがあるからです」と一問一答式に答えてゆく本。認知のゆがみや差別問題について考えたいという時には軽すぎて拍子抜けする。末尾の認知バイアス『一覧』みたいな表があれば本文はいらないかもしれない。2023/03/13