養老孟司の人生論

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養老孟司の人生論

  • 著者名:養老孟司
  • 価格 ¥760(本体¥691)
  • PHP研究所(2023/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569902593

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内容説明

「どうしたら『生きられるか』、そんなこと、私に訊かないでください。わかるでしょ。その疑問に『自分で』答えること自体が、『生きる』ってことなんだから」(本書の第10章「若いころ」より)運、寿命、家族、仕事、学問、科学、医療、宗教、世間、日本人……。死から語り始める養老流「逆向き」人生論。 〈目次より〉◆本当に死んでしまったら、怖いもクソもない ◆私にとっては「死」ではなく「死体」こそが現実 ◆だれだって死体になる ◆すべての患者はかならず死ぬ ◆寿命は運。私は専門家におまかせします ◆共同体を消すことが「進歩」だった ◆本質的に変わらない「私」なんて、ない ◆個性は心にはなく身体にある ◆「世間」が西欧近代的自我の怪しさを教えてくれた ◆「世間という大きな書物を読むために」研究室を出た ◆私の価値観が確立した瞬間 ◆テーマが勝手に増える ◆フリーターになりたかった ◆戦争か飯か。私はぎりぎり、飯をとった ◆利口な人はアメリカかヨーロッパへ行った ◆論理より「いろいろ」が好き。全体をつかみたい ◆解剖を選んだ理由 ◆すべての結果が自分に戻ってくる ◆世間が激動すると科学者と技術者が輩出する ◆本当に自分で学問をするということ ◆非日常より日常を、独創より平凡を、選ぶ ◆「脳という方法」を使う ◆フツーを重ねるとトクベツになる? ◆選ぶのは対象ではなく方法、と決めた ◆「あたりまえ」は意外にむずかしい ◆自己チューの社会的意味 ◆純粋行為はトイレでの小便と同じで、枠が必要 ◆宗教は新しいほど危険 ◆「俺の本って、お経じゃないか」と思った ◆科学はキリスト教の解毒剤 ◆考えるためにはこだわる必要がある ◆ファーブルはハチに徹底的にこだわった ◆単純な解答はたいていウソ ◆日本というヘソの緒が切れない ◆「人間」じゃなく「人」になろうと努力してきた ◆「生きる」ことがわからないはずがない ◆人一倍世間を気にする「変わり者」 ◆この国は「自分流より世間流」 ◆世間と格闘するうち、自分も世間も変わってきた ●本書は、『養老孟司の人生論』(『運のつき』の改題・復刊)を、装い新たに文庫化したものです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mm

16
養老先生が、ある程度じっくりと自分を掘り下げる話。一般的人生論ではない。当たり前だ。他人のことなどわからないのだから。自分でカウンセリング的な作業をしているのね、と思ったけど、編集さんが語り相手になっていたようで、だとしたら、編集さんにはカウンセラー的要素もあったわけか。なんかとてもふむふむと思った箇所があったはずなのだけど、数日すると忘れてしまった。。なんだったっけ。これをしばらくして思い出すと、とてもスッキリする。年をとって増えた楽しみのひとつなんだけど、もっと老化すると思い出す事を忘れると思う。2023/10/15

tomo

11
☆☆ 先生の本やYoutubeをチェックしているので、ほとんど聞いたことがある話しでした。2023/10/22

Tomitakeya

6
人と人間の間。日本人は生きていない。はっとさせられる表現が随所に見られた。 ニンゲンとは人と間と書く。人ではなく、なぜ人間なのか?日本人は生まれながらに、人と世間との間で折り合いをつけながら生きていく。世間というかごの中で人生を歩んでいくのだ。あぁそうか、鳥かごの中の鳥、虫かごの中の虫と一緒なのだ。 とはいえ、自分の人生を全肯定できなければ、人生はむなしい。 考え続けること、簡単に答えが見つかることと、考え続けることに意味があることがある。 自分の人生だから、全てを肯定できるよう、考え続けていこう!2024/01/12

ことり

2
養老先生の視点から世界を見る。明解で難しい。すぐには納得できないけど、気になる視点、納得できるまで持っていたい。2023/07/17

雪国

1
死という概念は考えても仕方ない。そこにあるのは死体だけ。一人称と三人称の死は悲しくない。二人称の死のみが死だ。自分の死を共同体のために犠牲にするのは日本人の心。神話や特攻隊の例。深沢七郎楢山節考に書かれる。日本人は世間に生きる。自分を生きるのと葛藤。世間も自分も変わる中、折り合いをつけて生きていく。日本は共同体を意識した社会であり、それ故に非常に効率的な国。2023/05/10

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