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内容説明
広島に、一本の古いギターがあります。戦争と原爆を乗り越えて、今ふたたび美しい音楽を響かせるようになった「被曝ギター」です。このお話は、被曝ギターを題材にして生まれた小説です。みなさんの心に、平和と音楽が届きますように。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
53
祖父がギターの先生から譲り受けたギターが被爆してから74年後、孫の美音に真相があかされる。古い洋館に越してきた大河原さんの家での美音との出会いから、被爆ギターが修理されるまでが語られています。「ラグリマ」の曲に興味を持ってYouTubeで聴いてみました。しっとりとした音色が、切々とした音色よりも、より心に染み込んでくるようでした。音楽の持っている素晴らしさ、子どもが奏でる音色、それを近くで聴いて楽しむ大人たち。豊かですね。2020/10/28
chiaki
45
父を亡くしてからギターを弾けずにいるミオンは、古い洋館からギターの音色を耳にする。それは、かつて父が奏でていた“ラグリマ”という曲で…。怪人こと大河原さんとギターとミオン…。つながる不思議な縁を紐解いていきながら、語られる戦争の記憶に胸が締め付けられる思い。おはなしのモデルとなったのは広島に実在する『被爆ギター』。戦争と原爆、ミオンの成長と友情、謎解き要素もあり高学年さんには是非読んでほしい1冊。読後聴いた“ラグリマ”、とてもしっとりと優しいメロディでした。涙の後に、豊かな景色が見られますように…2021/05/31
けんとまん1007
45
被爆ピアノのことは耳にしたことがあるが、被爆ギターのことは知らなかった。こんな素晴らしいというか、驚きの物語があったとは。楽器も、それに関わった人たちの思いがこめられることで、音色も変わるのだろうと思う。子どもたちにも伝わるもので、それは、未来への音色だと思う。2020/09/30
美月0217
24
美音と奏一が表紙を飾ってる児童書です。 読友さんの感想を読んで図書館で予約・・ 広島の被爆ギターのお話・・これはね、ぜひ小学生に読んでもらいたい(もちろん大人だって)情景を浮かべながら (原爆は知らなくても)読んでいただきたいです。 私ね、恥ずかしながら被爆ギターも被爆ピアノのこともしらなかったの。読んで考えてみてほしいと思う本。2020/10/17
白雪ちょこ
19
父を亡くしてから、ギターを弾くことを辞めてしまった主人公。 そこから「怪物」の噂を聞きつけ、物語が進んでいく。 被爆したギター、広島戦争、家族。 悲しき歴史と共に紡がれる音楽と、そして主人公の家族の歴史も繋がっていき、戦争のシーンに至っては胸が痛くなるような描写が多かった。 平和とは何か。 「音」を「楽」しむと書いて音楽。 それは、人が癒しを、感動を求めるために作られたものなのではと、改めて感じた。 平和な世に生きる私達が、この物語を紡いで行かなければならない。2023/03/07