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内容説明
サクラハナ・ビラ先生は桜専門の精神科医。ストレスで病気になった桜の治療をしています。古都の桜はなぜ不眠症になったの? 福島の桜の悩みは? 時代も国も違う3つの桜の物語。2017年「毎日新聞西日本版」連載の単行本化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
p.ntsk
45
【春を感じよう 読書会】京都、ベルリン、福島と場所も雰囲気も異なる3つ桜の物語。やはり3番目の東日本大震災の影響を受けた福島の桜の話は単なる創作とは思えないので印象に残りました。 2019/04/05
マツユキ
14
世界でただ一人の桜専門の精神科医、サクラハナ・ビラ先生の患者たちの記録…。 京都では、今は珍しい太白という桜が不眠症に。ベルリンでは、おばあさんに話掛けられ、戸惑う八重桜。福島では、今は誰にも見られないで咲く染井吉野。 桜は毎年、美しく咲き、子供が生まれる。人間のいやな部分と、それでも消えない希望があって。切ない。今年の桜は何を思ったのか。来年は?苦しくなりますが、私も先生と助手に癒されました。桜の季節に読み返したい。 2020/11/12
木漏れ日の下
11
サクラハナ・ビラ先生は世界でただ一人のさくら専門の精神科医。さくらの悩みを聞き、独創的な処方をして快方に向かわせる不思議なビラ先生。襖に描かれた桜に嫉妬して眠れないさくら。いつも話しかけてくるおばあさんが気になって眠れないさくら。そして…何故急に誰もいなくなってしまったのかわからず孤独にピリピリに耐えている福島のさくら。ほのぼのした世界観とのんびりしたビラ先生や助手のさくらふりかけちゃんの存在でほんわかした気持ちで読んでました。けど最後の福島のさくらのお話は胸にチクンとトゲが刺さります。2018/06/15