聖武天皇 - 巨大な夢を生きる

著者名：中西進

PHP研究所（2023/01発売）

• ISBN：9784569603131

内容説明

われは国家なり――巨像・盧舎那仏にわが身を投影し、その存在を宣揚した聖武天皇は、仏教国家の範を聖徳太子に仰ぎ、白鳳の精神を伝統とする理想の君主国・日本の実現をめざした英主であった。本書では、「大仏建立」を中心に据え、「アウトサイダーの重用」「藤原官僚機構との戦い」「和歌の力の結集」などの視点から、全く新しい聖武像を解き明かす。これまで詳細な分析がなされなかった聖武天皇。本書では、はじめてこの「顔の見えない天皇」に光を当て、丹念な資料検証から「英主」としての聖武像を描き出す意欲作。聖武天皇・関係略年表を巻末に据え、充実した資料と著者ならではの万葉歌からの検証。財力をつくして仏法王国を建設し、精力をついやして天皇親政を樹立して、理想の君主国家実現という巨大な夢を生きた天平の英主の情念に迫る、渾身の書き下ろし。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Masarin]

東大寺大仏殿を建立した天皇として有名な聖武天皇だが、まだまだ国家として不安定だった奈良時代の背景を読み解くことができる。メインテーマは聖武天皇が当時の帝王としていかに君臨したか、ということだが、奈良時代に関しては馴染みの薄い仏教用語や難解な言葉が多く、専門家以外にはやや読みにくい。

2019/12/14

[夢仙人]

楽しめた。

2021/06/16