内容説明
―夢を叶えるために生きてきたんだ―
あらゆるメジャー・レコード会社のディレクターやスカウトマンが集まった1990年代後半の下北沢のライブハウス。すべてのミュージシャンの目前に巨大なルーレットが置かれていた。
NONA REEVES 西寺郷太、初の自伝的小説!
僕は相変わらず大学や下北沢から家に帰ると寝る間も惜しんでダビングを繰り返していた。デモテープを配った相手にアンケートを渡し、そこに書かれた住所に美しくデザインされたダイレクト・メールを送る。お金に関して言えばまだすべて持ち出しだ。しかし、そんな日々を繰り返している中で「ファン」と呼べるような何人かが僕の周りに生まれ始めている。ようやく上京してから、いや音楽の道を目指してから永遠に続くかと思われた長い「スランプ」のトンネルを抜け出そうとしている実感が湧いてきた。
「やったるでー!」
ひとり暮らしの東中野ヒルズで布団にくるまりながら、僕は大声で叫ぶ。
(本文より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
19
ソウルフレンド初めて聴いたときえらく感動した記憶があるのだが。今時これかみたいに思った記憶がある。地方に住んでたので、東京東京いわれてもなということあるんですが。ずっと続けるというのも才能なんだよなと飽きっぽい自分のこの性格どうにかしないといけないなと思った。スターワゴン聞いたことがあるような気がしたが、そうじゃないみたいで、聞こうと思ったが、サブスクにはないみたい。YouTubeで聞いてみようかと思いました。2024/09/16
nobu23
7
ノーナリーブスのボーカルによる自伝的小説。大学のバンドが上手くいかず燻っていた所から、ひょんな事で下北沢を中心とした生活が始まり音楽にさらにのめり込んでいく姿が描かれている。 ノーナリーブスの話もあるものの断片的で、周囲の様々な人との関係がメインといった感じであった。2023/03/11
クサカベ ススム
6
90年代の下北沢インディーズシーンの描写が細かい!読みながら音楽が聴こえてくる!音楽の師との出会いとの別れというドラマを通じて、ミュージジャンとして成功の難しさを語っている!ノーナ・リーブスの描写が少ないところも、行間を読む的な感じがいい。。2023/05/01
まこちゃん
4
ミュージシャン、作家の西寺郷太さんの自伝的小説。郷太さんの青春が下北沢を舞台に熱くほろ苦く描かれています。自分自身が物語のほぼ同時期に東京で過ごしていたこともあり当時を思い出しつつ楽しく読むことができました。特にノーナリーブス結成、デビュー、苦労の部分はファンとして興味深く、また、当時の下北沢のバンド事情を知る上で貴重な資料でもあるとも思いました。音楽を共通頃として繋がり、方向性の違いなどで別れそれぞれの道に進んで行く仲間達とのエピソードと恋話、当時の雰囲気どれもがリアルで切なく締め付けられます。2023/12/25
不健康運動
3
現在ノーナがいるシーンとは遠いところにいると感じていた日高央さんやコガレコの古閑さんが作中に登場して驚いた。90年代の下北シーンの栄枯盛衰がリアルに描かれており、97年生まれで当時を知らない身としては、興味深い一冊だった。一方実話を元にした小説ということもあり、作中に出てくる下北バンドマンとその仲間の人数が多過ぎて、正直途中から誰が誰だかあやふやになってしまったのも事実。また、なかなか書きにくい事情があるのだとは思うが、ノーナが5人から3人になった理由や経緯については、もう少し詳しく知りたいと思った。2025/12/02
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