内容説明
本書の著者、大川周明氏は東条元首相らとともにA級戦犯に指定され東京裁判に被告として臨んでいます。連合国は著者を日本思想界でもっとも影響力をもつ人物とみなし起訴しました。これだけでも著者がどれほど米英に恐れられていたかが推察できます。
さらに著者は国家改造の実践にも取り組み、五・一五事件ではクーデター首謀者として禁固5年の実刑判決を受け服役しました。この5年に及ぶ獄中生活中に書き上げたのが『近世欧羅巴植民史』です。その博覧強記に圧倒されつつ、通読すると著者が日米戦争の理論的リーダーと目された理由もうなずけます。
なお本書にはGHQが没収、発禁とした『大東亜秩序建設』(「大東亜秩序の歴史的根拠」「大東亜圏の内容及び範囲」「亜細亜・欧羅巴・日本」の3部構成)も収められています。
『日本二千六百年史』に連なる壮大な歴史書、ぜひご一読ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書実践家
3
大川の世界史に対する深い知見は、大川への見方を一変させるに足る。2019/08/29
KJ
2
「日本二千六百年史」に次ぐ二冊目読了。昭和18年に出版された本。戦時中にここまで世界を見渡すことができた人物だとあらためて思う。大川周明といえば、東京裁判で東條英機の頭を叩いた映像が残っている。この本と、上記の日本史を読めば、教科書ではわからない、行間が読み取れる気がする。また読み返したい。2019/07/12
kamekame
1
重たかった。読むのが大変でした。2019/11/07
まきお
1
亜細亜、ヨーロッパ、日本の近代史では特に戦前の日本を覆っていた大東亜共栄圏を目指す空気を感じた。いつか日本とアメリカは戦うことになると予言している。 次にアジアからヨーロッパまでの古代ギリシャから匈奴、回教徒、蒙古人の関係を議論 近世ヨーロッパの植民地史ではポルトガル、スペイン、オランダ、イギリス、フランスの国造りから発展までを議論。 とくに回教徒がヨーロッパに与えた影響は改めて学べたことは収穫だった。2019/02/26
やまうち
0
☆112019/07/14
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