内容説明
村上春樹、三浦しをん、小川糸など日本文学の韓国語翻訳を手がける著者が、自身の翻訳家人生をユーモアたっぷりに綴るエッセイ集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
77
学生時代の作文仲間のエピソードで、水の上をすいすいと歩くようにと表現されているように、自然に文章が入ってくるように感じました。力がいい具合で抜けていながら、意志の強さを感じさせる素敵なエッセイでした。お母さんのキャラがとても愛らしいです。2023/08/31
azukinako
55
韓国で日本文学を300冊以上も翻訳しているクォン・ミナさんのエッセイ。翻訳者の日常(面白い!)、翻訳者から小説家へのきっかけ、娘さんとのエピソード、翻訳者を目指す若者たちへの思い、小川糸さんとのやり取りも全編通して翻訳という仕事への愛が語られています。お金は稼げないけれど、経験が本となって積み重なっていく素敵な仕事と。この本が日本語に翻訳されて今まさに私たちが読めるのも嬉しいことですね。日本でいうと村井理子さんだなあと思ったり。クォン・ミナさんの「翻訳に生きて死んで」も邦訳されないかな。2023/02/07
あおでん@やさどく管理人
35
「食堂かたつむり」「舟を編む」など、日本の文学作品を300冊以上韓国語に翻訳している翻訳家のエッセイ。様々な日本の作品や作家・編集者との交流、翻訳という仕事について、そしてひとり娘との暮らし。時には仕事が進まなかったり、「推し」がいたりと、筆致から伝わってくる「親しみやすさ」が良い。日常の中に楽しみを見つけて暮らしていることが伝わってくる。「翻訳に生きて死んで」も近いうちに読みます。2024/05/25
くるり
34
韓国で有名な翻訳家のエッセイ。言いたいこと言っている感じでサバサバしている人だなと思うのまでは普通のエッセイだけど、この本は読んでいるとなんだか自分の考えもサバサバしてくる感じ。百田尚樹論争の幻冬社社長の炎上とか、芥川作家の受賞次回作が売れなかったこととか、日本のエッセイだと言いにくそうなことを書けるのは韓国語で韓国向けに書いているエッセイだからかなと思っていたが、韓国内の失礼なメールや言動も名指しで明記していたので、そういうテイストなのかな。邦題が酷いことになる話が面白かった。あの原題丸無視のめちゃくち2023/04/26
tetsubun1000mg
32
韓国で日本の小説を翻訳している方のエッセイ。 日本でも翻訳家のエッセイは面白いのが多いが、期待を裏切らず楽しめた。 翻訳する日本の作家の方たちも村上春樹、小川糸、三浦しをん、益田ミリ、恩田陸など独特の文体と感性を持った作者ばかりなのでクォン・ナミさんの文章も違和感なく読める。 韓国では翻訳者に印税が無かったというのが残念なことでした。 30年で300冊の翻訳をしていれば豪華な一戸建てが立ちそうだが、事情が違うのかな? 韓国で小川糸さんや恩田陸さんのような繊細な作者に一定のファンがいることは大変うれしい。 2023/02/14
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