内容説明
5つ星ホテル客室の謎の死
掃除メイドは何を見た?
事件にはもう一つの真相が…
社会性に乏しく、他人の意図を読みとることができないモーリー。彼女は9カ月前に亡くなった祖母の教えを頼りに、地元の高級ホテルで客室メイドとして働いていた。ところがある日、清掃に入った客室で悪名高い大富豪ブラックの死体を発見。警察の捜査が始まると、人づきあいが苦手で誤解を招きやすい性格が災いし、人々から疑惑の目を向けられる。さいわい、ずっと見守ってくれていた老ドアマンをはじめ、頼れる仲間が現われ、危機一髪を脱する作戦にでるが…予想もしない展開の奇妙な味のミステリー。
原題:The Maid
Amazon.com2022年前半期ベスト1(ミステリ/スリラー部門)
ニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー1位(2022年1月)
フローレンス・ピュー主演で映画化決定!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
69
育ててくれた愛する祖母を亡くし天涯孤独となったモリー。社会性に乏しく他人の意図を読み取れない個性のために孤立しがち。高級ホテルのメイドとして生計をたてているが、清掃に入った客室で大富豪のVIP客の死体を発見してしまう。前半では、メイドの仕事を愛し、家賃を滞納するほど困窮し、他の従業員と関わるモリーの日常が書かれている。ここでモリーに好感を持てるかで最後の受け取り方が変わる作品。確かに同僚にいたらイラッとするかもしれないけれど、主人公としては好き。映画化決定との事だがこれは面白くなりそう。2022/10/01
しゃお
35
高級ホテルでメイドとして働くモーリーは他人の意図を読むとる事が出来ず他人との付き合いに難が。そんな彼女が客室で不動産王の死体を発見、容疑者に。他人から理解されづらいけれど祖母の教えを守り誇りをもって誠実に働く彼女が、その率直な優しさゆえに他人から受けるいわれのない仕打ちにいたたまれなく、前半は読むのが辛くなるほど。けれども彼女を信じ見守るドアマン達の協力もあって事態を打開していく様は痛快でした。それにしてもモーリーのしたたかな部分は意外でもあり、また、人の多面性に納得。モーリーの優しさと強さ、見習いたい。2022/09/02
harutamano
32
ああこれは、信用ならない語り手…なのに、関わってくる奴が文字通り信用ならねー!!から、最後は幸せになってくれよと祈りながらドキドキ読みました…映画は、ミッドサマーのフローレンス・ピューかあ〜ふぉ〜!2022/09/04
み
28
感想を読んで気になった作品。読み終わってみると、ふむ〜。モーリーは、真っ白ではないよね…。お話しは先が読めず楽しみました♪2022/12/03
ヘジン
26
おそらく発達障害のヒロイン、モーリーの一人称小説。持って回った表現がないのでどんどん読み進められる。だがモーリーは他人の言葉の裏にある真意を読み取れない。読者である私は「違う! そいつは悪いやつだよ! 騙されてはだめー!」と叫ぶけど彼女には届かず、ハラハラしながら展開を見守るーーという軽く読めるミステリーで終わるのかと思っていたけれど、最後のほうには重いシーンがあるし、真相も予想とは違った。「善良さ」とは何かを考えさせられる、思った以上に深い話だった。礼儀正しく誠実に生きる市井の人、モーリーに心が釘付け。2022/11/23
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