内容説明
鮮烈なロックサウンドと叙情的な歌詞で多くの音楽ファンを魅了し続けてきたクリープハイプ。フロントマンにして芥川賞にもノミネートされた尾崎世界観が、他人に笑われても「好きなもの」を大事にする強さの根源と、その裏にひそむ葛藤を明らかにした。生きづらさを抱えるすべての人に共感をもたらす、日々を剥き出しにつづった挑発的エッセイ。書き下ろし作品を特別に収録した豪華版! 解説 安本彩花(私立恵比寿中学)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつ子🐈⬛
5
「当たり前のなんでもない朝は、誰かの夜を引き延ばして出来ていたんだな。子供の頃もそうだった。早起きして弁当を作ってくれる母親の時間も、欠伸で飲んで見過ごしていた」「頑張れお母さん。どうかあなたの大切な子供が、あなたが犠牲にした夜を大事にして、朝起きて元気よく『行ってきます』と言える人でありますように。そしてあなたが、そんな子供の成長や、テレビ越しのじゃんけんに勝っただけで世の中を肯定できるような、広い心をいつまでも持っていられますように」
m.
5
めんどくさいとかひねくれてるとか気にしすぎとか考えすぎとかぜんぶかわいい。すき。だいすき。2023/04/17
竹生
4
自分の内側をこっちが恥ずかしくなるほど曝け出したエッセイ。この本には「あるあるこれ思ってるの俺だけじゃなかったんだ」と共感できるものから「気にしすぎでしょw」と鼻で笑えるものまで幅広く収録されている。言わなくていいようなこともあえて赤裸々に書いてあるため、なんだか人の日記を勝手にみているようでドキドキした。2023/03/09
CEJZ_
2
1P16行。元の本は2019年刊。エッセイ集。クリープハイプというバンドの音楽は聴いたことはない。でも中心人物の尾崎世界観のエッセイ本は数冊読んだことはあるし、TVでも時々見る。子どもの頃のエピソードに東京育ちの子どもだなあと感じる。世界観という言葉は、本来の意味から誤用されて今ではつかわれているというエッセイを、別の作家の本で読んだことがある。この本を読み、自分は世界観という名を持つ人の、たいそうな本、読み物を読んだんだという感慨にふけった。クリープハイプの音楽も今後は聴いてみたい。2023/09/11
ナツミ
1
尾崎さん文章力が巧みになってきた。 まどろっこしさがあって読みづらさを感じていたこともあったけれど、文章がだいぶ丸くなった気がする。時々エロ混じりなバンドマンの日常を赤裸々に綴られており、とても繊細で芯がある人だなと好きになってからずっと思っている。2025/05/17
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