講談社学術文庫<br> 吉田松陰 留魂録 (全訳注)

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講談社学術文庫
吉田松陰 留魂録 (全訳注)

  • 著者名:古川薫【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 講談社(2023/01発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061595651

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内容説明

切々と愛弟子に訴える最後の訓戒
炎の教師、松蔭の遺書
読みやすい大文字版

身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも 留置まし大和魂
志高く維新を先駆した炎の思想家吉田松陰が安政の大獄に連座し、牢獄で執筆した『留魂録』。
愛弟子へ切々と訴えかける最後の訓戒で、死に直面した人間が悟り得た死生観を書き記した格調高い遺書文学の傑作を味読・精読する。

目次

1 解題
2 留魂録
第1章 余去年己来心蹟百変
第2章 七月九日、初めて評定所呼出しあり
第3章 吾が性激烈怒罵に短し
第4章 此の回の口書甚だ草々なり
第5章 七月九日、一通り大原公の事
第6章 要諫一条に付き
第7章 吾れ此の回初め素より生を謀らず
第8章 今日死を決するの安心は
第9章 東口揚屋に居る水戸の郷土堀江克之助
第10章 堀江常に神道を崇め
第11章 小林民部云ふ
第12章 讃の高松の藩士長谷川宗右衛門
第13章 右数条、余徒らに書するに非ず
第14章 越前の橋本左内
第15章 清狂の護国論及び吟稿
第16章 同志諸友の内
〈付〉史伝・吉田松陰

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

100
吉田松陰が獄中で書いた遺書であるのと同時に、松下村塾の門下生に宛てたものでもあります。歴史的背景を知らなければ読むのは少し辛い気がしました。事情の説明は少なく、松陰先生の死生観や門下生への提言が語られているので、松陰先生は獄中に捉えられてからずっと死を見つめていたのではないかと思います。それは志と徳の高さを感じさせ、優れた門下生を生み出したことも納得させられました。死を目前にしても松陰先生の志は消えなかったのですね。2016/12/17

ehirano1

94
学問(≒智)することが死をも超越する様はソクラテスを思い浮かべずにはいられませんでした。2024/12/10

AICHAN

39
図書館本。吉田松陰は私の尊敬する歴史上の人物。特に好きなのは無私であったこと。「僕は忠義をするつもり、諸友は功業をなすつもり」という松蔭の言葉からは、出世主義といった世間欲のまったくない彼の生き方がわかる。その松蔭は処刑前日、「留魂録」という語録を遺した。この本はその逐次訳。この遺書によって松下村塾門下はいきなり革命の志士となり長州藩は倒幕に向けてまっしぐらに駆け進んでいく。松蔭の感化力はそこまで凄まじいものだったのだ。なお本書には松蔭の人となり、思想がよくわかる「史伝・吉田松陰」も併載されている。2017/03/20

夜間飛行

39
この遺書はいったん世の中から失われ、後日、松陰と同じ牢にいた人によって再び世に出た。つまり二通あったのであり、そのことからも強い意志が感じられる。死に直面し、獄中で乏しい紙に一語一語刻みつけるように書いたのだろう。それなのに、きわめて冷静な文章であることに驚かされる。まさに松陰の魂が込められた言葉としかいいようがない。「三奉行強ひて書載して誣服せしめんと欲す」…三奉行が自分を陥れたことを断固として訴えながら、「素より生を謀らず、また死を必せず」…生死を天に任せた自分であろうとする。まさに猛士というべきだ。2013/09/19

佳音

36
なんというか・・。はじめに記された、後に極刑となる投獄の経緯が頭を離れず、彼の甘さや思い込みを考えるとこの本から何を学べばいいか、浅学で浅はかな私は悩んだ。2015/05/06

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