ちくま新書<br> ルポ プーチンの破滅戦争 ――ロシアによるウクライナ侵略の記録

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ちくま新書
ルポ プーチンの破滅戦争 ――ロシアによるウクライナ侵略の記録

  • 著者名:真野森作【著者】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 筑摩書房(2023/01発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480075277

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内容説明

大破した住宅、穴だらけの乗用車、なぎ倒された街路樹、ずらりと並ぶ真新しい墓。前線では砲弾と銃弾が飛び交い、爆音、黒煙、振動、悲鳴、嗚咽、涙、流血、死が日々生み出されている。戦闘が終わっても、占領地では屈辱的な思想の押し付けや弾圧、相互の憎しみが続く――。ウクライナ各地を歩き、虐殺の街で生存者の声を聞いたジャーナリストが、ロシア・プーチン大統領の侵略行為を告発するルポルタージュ。

目次

序章 再びウクライナへ/なぜ、こんなことになったのか?/コサック国家/オレンジ革命/二〇一四年の危機/クリミア・タタール人、ロシア人、ウクライナ人/ロシアとNATO/本書の構成/ウクライナ情勢の推移と関連する動き/ウクライナと周辺国の図/第一章 開戦前夜の日常/夜のキーウ繁華街/二一年春からの緊迫/繁華街の穏やかな夜/事情通へのインタビュー/プーチンが求める「ミンスク合意」とは/ミンスク合意の全文/開戦前にあり得たシナリオ/Xデーの団結デモ/国民的作家はどう見ていたか/汎スラブ主義というプロパガンダ/元コメディアンの大統領/歴史は繰り返される/ドネツクを強制退去させられた元記者/地元ジャーナリストが見た親露派の心理作戦とプーチンの狙い/プーチンにとって不都合なドンバスの現実/ひび割れた友好アーチ/退役軍人のピザ/ウクライナ経済の変化/市民の軍事訓練/キーウ退避/第二章 開戦の日のリビウ/身構えるリビウ──プーチン演説/リビウの声──市長と、避難カップル/広報訓練と病院の備え/市民の強い覚悟/開戦の朝/プーチン開戦演説/糾弾のロジック/ウクライナ脱出/ゼレンスキーの演説/緒戦の戦況/短期決戦のシナリオ破綻/英公共放送BBCによる首都キーウ周辺戦況地図/第三章 侵略と虐殺/キーウへ、再び/侵攻の痕跡/虐殺の街ブチャ/ブチャの外科医/墓地の遺族たち/ロシア兵よけの遺体/死の通り/占領下の生活/「死の通り」を歩く/民族ごとのロシア軍部隊/拷問死/ブチャの教会/ロシアとウクライナの宗教問題/レイプ被害/英国防省による戦況分析地図/第四章 破壊と占領/ザポリージャへ/州内避難民/先行の占領地クリミア/避難民支援センター/元軍人の避難男性/マリウポリのジェノサイド/チェチェン紛争、シリア内戦との共通点/マリウポリの親露派住民/プーチンが標的にするアゾフ大隊とは/避難民支援の牧師/マリウポリを生き延びた避難民母娘/ロシアの人道支援/親露派勢力の選別収容所/開戦三日前からの隣人ジョージア人/迷子のDPR兵士/敵兵士とはいえ一括りにできない/第五章 展望はあるのか/戦時下の日常/対独戦勝記念日/五・九プーチン演説/五・八ゼレンスキー演説/地元識者ガルマシュが見る「目的の変化」/ウクライナのネオナチについて/徹底抗戦への国民支持/地元識者ハラが見るロシアの作戦失敗/米欧も恐れるロシア分裂/クリミア半島の重要性/ウクライナのパートナーは/二〇二二年五月から八月の戦況/九月の動員令と住民投票/プーチンの反米主義/あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

そうたそ

11
★★★☆☆ メディアの報道では聞こえてこない現地の声。それはウクライナ然り、ロシア然り。皆が皆メディアで報道されるイメージのままではない。それを期待して、ルポと書かれた本書を手に取ったが、期待を裏切らない内容だった。2023/03/04

バルジ

8
現在ウクライナ国民を災厄に陥れるロシアの侵略戦争を当事者であるウクライナ国民の視点から見つめる迫真のルポ。本書でのウクライナの惨状は読むのが辛い。ブチャでの民間人虐殺、マリウポリの無差別攻撃等ロシアの主張する「ウクライナの非軍事化」がいかに馬鹿げた代物かを痛烈に感じるが、ウクライナ人は団結しこの戦争に「勝つ」と信じる。祖国を蹂躙され「ウクライナ国民」として覚醒した彼らはいわばプーチンの「落し子」である。一方でロシア人・ウクライナ人双方に互いを見下す視座があるのも見逃せない。「兄弟民族」は複雑なのだ。2023/01/28

チェアー

5
考察を交えながらも、できるだけ多くの被災者、避難者、有識者などの当事者の声を集めようとする意思がうかがえる。 確かに考察や評価も大事だが、まず当事者の声をそのまま世界に伝えることが大事だと、私も思う。 ずっと目を瞑って見ないようにしてきた核の存在が、否応なしに目の前に置かれている。ウクライナ戦争は、中東の戦争とは違った深刻さを示している。 2023/03/12

時雨

4
毎日新聞の記者が開戦直前および解放直後の現地の声を届けたルポルタージュ。2023年1月初版。/2022年2月の侵攻直前に現地入りした著者は、首都キーウ〜リビウ〜隣国ポーランドへの退避、さらに4月末からのウクライナ再訪を通じて現地民への取材を敢行した。この限られたスペースでどれだけ言葉を尽くしても、街の惨状と人々の慟哭は表現しきれない。それでも「とにかく停戦して外交的解決を」と訳知り顔で綺麗事を振りかざす前に、軍事的抵抗の及ばない地域で一体何が起きる可能性があるのかを、当事国でない我々こそが直視すべきだ。2023/03/28

Marcel Proust

3
2014年からのクリミア占領・ドンバス紛争を取材した「プーチンの戦争」に続き、2022年からの全面侵略を取材した本書を読む。国際報道の取材力に疑問を呈される事が多い日本のメディアにも、真野記者のような真実を伝える非常に優れた記者がいる。日本の言論界にもロシアに取り込まれた佐藤優のような存在がおり、「(侵略戦争を)善悪の観点から一方的に見なし、(ロシア側に立っていない主張の著作は)ほとんどノイズである」などといった馬鹿げた主張を続けている。このようなプロパガンディストを駆逐する、一貫して真実を伝える名著だ。2023/08/27

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