内容説明
確かな歩幅で選ばれた詩人の言葉が、背中を向けようとする歴史を今に留める。――堀江敏幸
この世界のすべての水は故郷の水とどこかでつながっている。この鋭く優しい描写に身をゆだねれば、知らなかった土地にも泳いでいける。――奈倉有里
バルカン半島の国セルビア在住の詩人・山崎佳代子による最新エッセイ集。二千年の間に百五十もの戦争によって破壊され、そのたび蘇ったことから不死鳥に例えられる首都・ベオグラード。その地から、ヨーロッパ第二の大河と呼ばれるドナウ河に繋がる小さな支流をめぐり、時間の旅が始まる――
目次
プロローグ
旅がはじまろうとしている
地球は震えている 東京からベオグラードへ
秋の海、ではなく ドナウをくだりスメデレボの古城へ
石、風、火 ドナウをわたりルーマニアへ
村、水、炎 モラバ川をたどってゴロビリェへ
橋と子供 サバからドナウへ哀しみは流れ
鳩たちの砦 ドナウをくだり古城ゴルバッツへ
廃屋のある情景 ミロブシティツァ川をたどりルタニ山へ
移動の詩人ベンツロビッチ ラーチャ川からドナウへ
寒い日々の物語 ドナウをのぼりノビサドへ
円卓会議の故郷 ドナウをのぼりスレムスキー・カルロウツィへ
『ドリナの橋』へ船の旅 ドリナ川をのぼりビシェグラードへ
茜色の大聖堂 イバル川をたどりジチャ修道院へ
水の妖精 ドナウをくだりレペンスキー・ビルへ
はるかな薔薇色の国 サバ川の岸辺から
丘に眠る人々 ドリナ川をたどりバリェボへ
水のはじまり ドリナ川からターラ山の水源をたどって
骸骨の物語 ニシャバ川をたどりニーシュへ
大地は力を尽くして ドリナ川をわたりロパレ町へ
聖なる水とクジャク ドナウをたどり東セルビアへ
ベオグラード物語 ドナウがサバ川と出会うとき
人形たちの声 バニツァ強制収容所記念館にて
子供と小鳥 ドナウに浮かぶ大戦争島から
エピローグ
旅のための書物たち
初出一覧
感想・レビュー
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ケイティ
kankoto
チェアー
KT
noa
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