沖縄のことを聞かせてください

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沖縄のことを聞かせてください

  • 著者名:宮沢和史【著】
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 双葉社(2023/01発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784575317145

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内容説明

この島で流れた涙と、この先も流れる歌のために。 
「島唄」の三十年、沖縄を生きる十人との対話。 

「ヤマトの人間がこの曲を発表していいのだろうか?」 

音楽家・宮沢和史が沖縄戦の生存者から聞いた話に衝撃を受け、迷いながらも制作・発表した「島唄」。空前のヒットとなったこの歌は、沖縄の景色と宮沢自身の運命を大きく変えていくことになった。
それから30年、「自分はどんな顔をしてこの歌を歌い、沖縄を語っているのだろう」――
その葛藤を抱えながらも沖縄の島々のことを真摯に学び関わり続けた歳月と、音楽家として計り知れない影響を受けたその歴史や文化への思いを今こそ綴る。
また、「自分の目からは見えない沖縄の姿について話を聞き、沖縄のこれまでとこれからを考えたい」と、20代~90代まで、それぞれの場所で「沖縄」を生きる10人との対談を収録。
日本“復帰から50年という節目に「沖縄を語る、この先の言葉」を探す、宮沢と沖縄の対話の書。 

1 本人エッセイ(紙書籍版での分量:約150ページ)
沖縄でのシングル発売で火がつき、全国的な大ヒットとなる一方で批判も浴びた代表曲「島唄」から30年。ヤマトの音楽家として沖縄と関わり続ける歳月の中で考えてきたこと、ヤマトと沖縄の近現代を通じて変わらぬ非対称性な関係性に対する思い、沖縄の歴史や芸能文化への尽きせぬ愛情を語った、全10章のエッセイ。 

2 対談パート(紙書籍版での分量:約300ページ強)
「自分から見た沖縄の姿を発信するのではなく、さまざまな形で『沖縄』を生きる人々との対談を通して、自分の知らなかった彼らの個人史や、沖縄の歴史の中における思いを知りたい」と、沖縄で生まれ沖縄で活動する人、現在は沖縄を離れた人、生まれ育ってはいないが自らの沖縄ルーツを深く考える人など、20代から90代までの10人と対談。 

[対談] ※取材順
具志堅用高(元ボクシング世界王者)
「沖縄人お断り」の時代を生きた人たちのために 

山城知佳子(現代美術家)
経験し得ない記憶、語られなかった声を聴く 

大工哲弘(八重山民謡歌手)
沖縄の“来たるべき言葉はどこにあるのか 

又吉直樹(お笑い芸人、作家)
記憶と生活に流れ込み、歴史と接続する「沖縄」 

中江裕司(映画監督) 野田隆司(桜坂劇場プロデューサー)
「土地から生えている文化」とどう向き合うか 

島袋淑子(元ひめゆり学徒隊員・ひめゆり平和祈念資料館前館長)
普天間朝佳(ひめゆり平和祈念資料館館長)
戦争の記憶と何度でも「出会い直す」場所として 

平田大一(演出家)
「斜めの景色」を提示し、土地の尊厳を取り戻す 

西由良(「あなたの沖縄 コラムプロジェクト」主宰)
個人史が出会うところにある「対話の可能性」を信じて 


表紙写真:野村恵子 
歴史・文化記述監修:前田勇樹、濱地龍磨、栫大也、古波藏契、秋山道宏 
ブックデザイン:加藤賢策、守谷めぐみ(LABORATORIES)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

pohcho

59
宮沢さんによる沖縄をテーマにしたエッセイと対談集(かつてTHE BOOMが好きで、「島唄」の影響で沖縄の離島を旅した私は、あれから30年以上経ちミヤが今も尚沖縄と関わり続けていることに感嘆の思い)もともと個人の生活史が好きだし沖縄の文化にも興味があるので、対談はとても興味深かった。何でもお金に換算されてしまう現代で、お金とは違うものを大切にしようとする姿勢には共感。沖縄戦の記憶と基地問題、平和への思いについては、いつ戦争が起こってもおかしくない今、多くの人に読まれるべき内容だなと。2022/09/10

おおにし

25
「島唄」が発売されて30年。最初にこの曲を聴いたときロックバンドがなぜ沖縄民謡を歌っているのかと少し疑問に思ったが、曲に惹かれCDを買った記憶がある。本書は宮沢さん自身が「島唄」に導かれて、沖縄のために活動してきた日々がつづられている。「島唄」を発表した頃、うちなーは批判的だったが、「島唄」がきっかけで三線を習う若者が増加し沖縄民謡を保存する動きが加速された。宮沢さんは、沖縄民謡の素晴らしさを全世界に発信するとともに、沖縄民謡アーカイブ作成、三線の材料黒檀の植林活動など沖縄への貢献度の高さに敬服する。2022/06/30

紅咲文庫

17
書名が語るように、宮沢はそれぞれの人の話を聞き、対話し、自分の内を見つめては消化を繰り返す。島唄からこれまで30年間ずっとそうしてきたのだろう。ひめゆりの塔資料館から受け取った思いを曲とし、それは賛否両論を巻き起こし、起こされた風はなにかの扉を開いた。宮沢は30年間とこれからの生涯をかけて沖縄のこと、日本のこと、ここで暮らす人々のことを考え行動を続けるのだろう。1976年生まれの山城との対話にあるように、自分の知らなかったことと気が付いたことに常に誠実である姿勢が、大きなムーブメントを起こしただけでは→2022/08/30

二人娘の父

9
ひめゆり平和祈念資料館を訪れたことから生まれた「島唄」。「島唄」が沖縄に及ぼした影響は、思ったよりも大きいようだ。そのことが非常によく理解できた。宮沢氏とのレベルの違いこそあれ、「沖縄に何かを持っていかれ、沖縄から何かを持ってきた」感覚は私にも理解できる。知れば知るほど好奇心をかきたてられる感覚もおそらく共感できるはずだ。本書のメッセージは「あなたの沖縄を語れ」。「腐れナイチャー」である私が語る沖縄を聞いてくれる人はいるだろうか。2023/07/21

yuki

6
沖縄の人たちがヤマトに歴史や音楽について語っているお話です。宮沢さんが「島唄」に込めた思いがしみてきます。ますます沖縄が好きになります。2022/11/17

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