ハヤカワ・ミステリ文庫<br> すべての罪は沼地に眠る

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ハヤカワ・ミステリ文庫
すべての罪は沼地に眠る

  • ISBN:9784151852015

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内容説明

クロエが12歳の夏、父はルイジアナ州の湿地で6人の少女を殺した。20年後、同じ手口の連続殺人事件が起きる。模倣犯の目的とは?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yukaring

72
なぜか15才の少女ばかりを狙う連続殺人。20年前と現在の事件が交差するスリリングなサスペンス。12才の夏、クロエの父は少女6人を殺したとして逮捕される。それから20年後クロエはトラウマに苦しみながらも臨床心理士として人生を立て直していたが、彼女の周りでまた同じ手口の連続殺人事件が発生。「誰が何のために?」彼女は悩み疑心暗鬼に陥っていく。600ページ近いボリュームだがシンプルなプロットとグイグイ読ませる展開であっという間に読了。登場人物も少ないため犯人は予想しやすいが久しぶりにハラハラ感を楽しめる物語だった2023/01/29

シキモリ

27
連続殺人犯を父に持つ主人公・クロエの周囲で父と同様の手口を用いた殺人事件が発生するサスペンス小説。文章は比較的読み易く、デビュー作らしからぬ構成力もあるのだが、それ故に目新しさはなく、既視感ありありの展開に終始している。ラストのどんでん返しで明かされる真犯人の正体も主人公と当該人物の距離感等々から予測しうるので、然程驚きもない。何より、今作のように物語全編を主人公の心理描写でベタ塗りしてしまう作品は実際に外で起きている出来事を必要以上に矮小化し、粗を隠すような傾向があり、その巧妙さがどうしても苦手ですね。2023/01/22

いっちゃん

19
ミステリー擦れっ枯らしの私は、「まぁよくあるパターンやな、これじゃカリンスローターには追いつけんな」なんて不遜な気持ちで読み進めていました。が、なかなかどうして入り組んだミステリーでした。残酷な描写が少ないから読みやすいかも。主人公であるクロエがあまりにも愚かな行動を取りがちなのが気になりますが、父親が殺人鬼だとこう考えてしまうのは仕方無かったのかと思いながら読みました。頑張れクロエ。2023/08/31

本の蟲

14
幼いころ、父が連続殺人犯として逮捕された主人公クロエ。現在は臨床心理士として成功し、婚約者との結婚を控えていた。しかし父と同じ手口の連続殺人事件が発生し…。トラウマを抱えたクロエが、被害妄想気味なのにクソちょろい。この相反する性質は読んでいてストレスだが、不安定な心理状態としてわりとリアル? 特定の登場人物は囮臭が強すぎて作者の意図が見えるし、全員報連相不足で事態を混乱させているだけ、と色々突っ込みどころが多い作品。しかし一気に読み切れるテンポの良さに救われる2023/08/15

KUMYAM@ミステリーとSFF推し

13
職権乱用して抗不安薬を常用する臨床心理士という主人公に肩入れできないのは当たり前としても、何かと思いつきに飛びついて突っ走る傾向があるのも嫌な感じ。他にも回収しきれてないとこもあるように思えたけど、ページターナーではあったわね。2023/04/29

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