内容説明
「文様」とは、模様の中でも、使用する季節や意味などを
特別に指定されてきたもののことをいいます。
街を歩けば、今でも建築や食べものに文様があしらわれていることが
わかるでしょう。
千年以上の時を超えて愛される文様の世界を、この本を通してじっくり
味わってみてください。
(「はじめに」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
258
著者の筧菜奈子氏によれば、日本は文様大国であるそうな。たしかに、縄文時代の文字通り縄目文に始まって、今に至るも身の回りのあちこちに文様が散見される。お皿の裏に梅鉢の文様があったり、そもそも和皿の文様そのものもそうだ。着物の柄にもあるし、歌舞伎などを見に行こうものなら文様尽くしの感がある。見渡してみれば、街中にもたくさんあるようで、ことに京都などは文様の街である。著者も京都に移ってから文様に目を開かれたらしい。北野天満宮や清明神社なんて、まさに文様の宝庫。東京にも神田明神をはじめ文様探検の地には事欠かない。2024/10/13
ふう
23
デザインの参考に。これは便利。コンパクトながら解説も分かりやすく由来や実例も。文様が使われている建物の紹介もあり、お出かけの楽しみもできた。2024/03/06
石油監査人
15
著者は、人間・環境学の博士で、文様の研究家。この本では、前半で日本の伝統的な77種の文様を解説し、後半では、それらを見ることが出来る場所を旅行ガイド風に案内しています。著者が描いた丁寧なイラストが全ての解説に付いているので分かりやすく、日本の文様の世界を楽しく学べます。デザイン的に好みなのは、「竜田川」と「むすび雁金」。場所的には、神田明神の隋神門が、「四神」、「蝶」、「牡丹」など様々な文様を見ることが出来て面白そうです。日々、文様探しの成果の写真をアップされている著者のTwitterも、必見です。2022/06/27
LIBRA
15
骨董が好きなので、日本固有の模様は、季節や自然を取り入れて、素晴らしいとあらためて思った。2022/05/14
よう
11
図書館本。鎌輪ぬ(かまわぬ)には弱いものを助ける心意気が表されているという。東京都庭園美術館に行ってみたい。2020/08/13