内容説明
「赤い蝋燭と人魚」「野ばら」といった作品により、「日本のアンデルセン」と礼賛される童話作家が、怪奇幻想世界に嬉々として遊ぶ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
67
童話から小説まで小川未明の怪異に関する作品を集めた者だが、どの作品もその底にあるのはノスタルジアと恐ろしいほどの寂寥感である。傑作「赤い蝋燭と人魚」「金の輪」を読んだ時にも感じるのだが、この空恐ろしいほどの寂しさとそれでいてそこに引き付けられる感じが全編に横溢している。とはいうものの怪異小品と銘打たれているだけあり、寂しさの中に恐怖を感じさせる物も多く収録。「僧」とか完全にホラー小説だし「捕われ人」や「老婆」等も得体の知れぬ空気が息苦しくなるほど迫ってくる感じ。著者の新しい魅力を教えられる一冊であった。2020/05/17
クラミ♬
20
暑い夏にピッタリの一冊。小川未明の父、澄晴氏により春日山神社が建立されたそうな。2025/07/15
ペペロニ
10
激しく揺さぶられるような怖さではなくしっとりと肌にまとわりつくような怖さのある作風と感じた。作者の故郷も影響しているのだろうか。気に入った話はいくつもあるが「島の暮れ方の話」「過ぎた春の記憶」「森の暗き夜」。あとは表紙も良い。2019/07/28
ロア
9
雪、海、風、月、森、砂漠、夜2019/12/01
ハルト
6
読了:◎ 魔が堕ちてくるような、禍々しく美しい小品集。ふと背中をふり返ると気配があるような、真夜中に響く足音のような、ぞわりとするおぞましさ。そんな禍々しさが宝石のような魅力となって、ギラギラと点滅する。昏く恐ろしいからこそ魅力的で、惹きつけられました。2019/08/22
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