内容説明
レイモンド・チャンドラーが「ウルトラ・ハードボイルド」と評した幻の作家の代表作7編を収録した傑作集。
町なかで別人と間違われて呼び止められた男。そのまま倒れこんでしまった相手を助けてタクシーに乗せたものの、彼はすでに絶命していた。こうして町の裏世界に関わることになった男は、驚くべき行動に出る……
強剛な文体とスピーディな展開、複雑なプロットと鮮烈な謎解き。1930年代、伝説の雑誌「ブラック・マスク」を飾るも早々に姿を消したポール・ケイン、復活。
〈解説〉木村仁良
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
58
日本ではあまり知られてはいないが、レイモンド・チャンドラーが「ウルトラ・ハードボイルド」と評したという幻の作家。7つの話は、場所も登場人物も異なるが、すべてが禁酒法時代の大都会や地方都市が舞台で、酒や薬物の違法取り扱いを行ったり強盗を行ったりと、裏社会に生きる者たちの勢力争いをめぐるトラブルや裏切りが描かれている。幾つかの話に登場する裏社会の縄張り争いやトラブルなどの厄介事処理人をはじめとして、登場人物たちの言動から当時のアメリカの荒廃した雰囲気が滲みでている。2023/03/26
うまる
27
いやこれ、裏切りの話ですよって先に言ったら全然面白くない話だと思うんですけど。先にどんでん返しって言ったらダメなやつと同じ。知的な駆け引きや伏線なんかがあれば良いのですが、普通に裏切って終わりだもんなぁ。裏切るの知ってたしってなるわ。ハードボイルドと言っても、ハードボイルドミステリではなかったのですね。間違って買っちゃったよ。あと舌打ちの訳が「つっつっ」なのがちょっと…。2023/05/02
ハスゴン
25
感情表現が少なく最初は慣れるのに大変だったが、慣れると帯の通り詰めた文書が心地よい2023/07/20
くさてる
18
ウルトラ・ハードボイルドと評されるのも納得の、ストイックな文体と複雑な展開、感情描写が少なく、誰も信用できないキャラクターたちが出入りする短編集。面白いかと言われるとちょっと微妙なのは、まるで目の前でドアを閉められているような冷たさと、無駄を省いた描写のせいかも。でも、刺さる人には刺さる内容です、きっと。2023/05/24
YOMIPITO
3
登場人物の感情や思いが切り詰められた短編の場合、読後に「さて、どうして?さて、どうなる?」と推測する余韻が残るのが名作なんだろうね。ヘミングウェイの「殺し屋」然り、チャンドラーの「待っている」然り。そういう視点では冒頭の「名前はブラック」が割と良い。 その他は作者独自の味より、ブラックマスクの味が強め。 あ、小鷹信光さんの「ブラックマスク・アンソロジー」が読みたくなった…。2023/08/04
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