ベルクソン思想の現在

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ベルクソン思想の現在

  • ISBN:9784863855564

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内容説明

主要4著作を読み解く白熱の徹底討議!まったく新しいベルクソン入門誕生

主要4著作を読み解く白熱の徹底討議!まったく新しいベルクソン入門誕生。

生の思考を独自のかたちでヴィヴィッドに展開した哲学者アンリ・ベルクソン。2022年はベルクソン研究書が次々に刊行された画期となる一年だった。この著者たちが集った連続トークイベントをもとに、大幅に増補されここに甦る。

『時間と自由』『物質と記憶』『創造的進化』『道徳と宗教の二源泉』、ベルクソンの主要4著作を徹底的に読み解いていく。著者全員が参加した座談会「これからのベルクソンをめぐって」も収録。

【著者】
檜垣立哉
1964年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授。博士(文学)。主な著書に『ベルクソンの哲学 生成する実在の肯定』『バロックの哲学 反- 理性の星座たち』『西田幾多郎の生命哲学』『近代日本思想論 技術・自然・生命』ほか。主な訳書に『ベルクソニズム』(共訳)ほか。

平井靖史
1971年生まれ。東京都立大学哲学科・同大学院博士課程満期退学。福岡大学人文学部教授。専門は近現代哲学、時間と心の哲学、記憶の形而上学。PBJ(Project Bergson in Japan)代表。著書に『世界は時間でできている ベルクソン時間哲学入門』(青土社、2022年)。編著にBergsons Scientific Metaphysics(Bloomsbury, 2023)。共編著に『ベルクソン『物質と記憶』を再起動する 拡張ベルクソン 主義の諸展望』(書肆心水、2018年)ほか。

平賀裕貴
1983年生まれ。専門はフランス文学・哲学。エラスムス・ムンドゥス・プログラム(ユーロフィロソフィー)によりトゥールーズ第二大学大学院に留学。同大学大学院修士課程修了。立教大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、立教大学兼任講師。著書に『アンリ・ベルクソンの神秘主義』(論創社、2022年)、共訳書にアンリ・ベルクソン『笑い』(ちくま学芸文庫、2016年)がある。

藤田尚志
1973年生まれ。九州産業大学教授。Ph.D(哲学)。専門は哲学、フランス近現代思想。著書に『ベルクソン 反時代的哲学』(勁草書房、2022年)、共編著に『ベルクソン『物質と記憶』を解剖する』(2016年)、『ベルクソン『物質と記憶』を診断する』(2017年)、『ベルクソン『物質と記憶』を再起動する』(2018年)(いずれも書肆心水)、共著にM canique et mystique(Olms, 2018)ほか。訳書にアンリ・ベルクソン『時間観念の歴史』(共訳、書肆心水、2019年)ほか。

米田翼
1988年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科にて博士号を取得(人間科学)。現在、大阪大学大学院人間科学研究科附属未来共創センター助教。専門はベルクソンを中心とするフランス哲学、19-20 世紀の英・独・仏の生物学の歴史・哲学。著書に『生ける物質 アンリ・ベルクソンと生命個体化の思想』(青土社、2022年)。主な論文に「個体化の哲学における生殖の問題――ヴァイスマン、ベルクソン、シモンドン」『思想』第1141 号(2019年)、共訳書にジルベール・シモンドン『個体化の哲学』など。

目次

はじめに(平井靖史)
序章 ベルクソンに出会う
第1章 『時間と自由』 檜垣立哉×藤田尚志
第2章 『物質と記憶』 檜垣立哉×平井靖史
第3章 『創造的進化』 藤田尚志×米田翼
第4章 『道徳と宗教の二源泉』 平賀裕貴×藤田尚志
第5章 これからのベルクソンをめぐって 檜垣立哉×平井靖史×平賀裕貴×藤田尚志×米田翼
付録 ブックガイド
おわりに(藤田尚志)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

燃えつきた棒

33
恥ずかしながら、ベルクソン関連の本を読むのは、今回が初めてである。 そんなことから、本書が入門書として書かれた対談形式の本であり、たいへん読みやすい本であったにもかかわらず、悲しいかな、あまりピンと来なかった。 収穫といえば、本書を読んで分からなかったことで、ベルクソンの『物質と記憶』、『創造的進化』を購入したことと、巻末のブックガイドで、青山拓央の『時間と自由意志』、ジョルジュ・ソレルの『暴力論』(上・下)の存在を知ったことだろうか。/ にもかかわらず、僕はまた、無謀にもベルクソンを手に取るだろう。2025/04/07

Bartleby

16
2022年ベルクソン研究書出版ラッシュを総括した対談・鼎談本。ベルクソンは、こちらが呆気にとられるほど、不意に変なことを言う人だ(だから読みつづけてしまう)と感じていたが本書でもそんな話が出ていた。「神秘主義」と「機械」を結びつけて論じるところなど非常に刺激的。にもかかわらず彼は極力科学的知見を重視していて、それを踏み台に形而上学にむかって跳躍する瞬間がスリリングだ。唯一、藤田氏の『ベルクソン 反時代的哲学』だけ未読だったが(何せ高い)、あまりに面白そうなので買ってしまった。2023/04/27

Y.T.

3
理系チックな話題が多かった。脳科学の話とか、遺伝子学の話とか、意識の話とか。ベルクソン自体が当時の最先端の科学を換骨奪胎しながら論を進めていたので、ベルクソン研究自体もそれをオマージュしているのだろうが、文科系の人間にとっては理解の上でも興味の上でもついていくのが難しい~という感じだった。なので平賀さんの神秘主義のパートがありがたかった。神秘家とは人を今までとは違う行動へと誘う誘惑であり、「憧れ」がそこで重要な役割を果たすということ。「憧れ」という人類に連綿と続く日常的感覚を掘り下げる面白さというか。2025/04/06

雪駄

3
対談形式のベルクソン入門と書いてあったので理解できるかと思ったけど正直全然わからんかった…。次は「世界は時間でできている」や「なぜ私は一続きの私であるのか」を読みたい!2024/07/09

りっとう ゆき

3
ベルクソンを、時間とか生命とか神秘主義とか、いろんな角度から論じてて、理論の全部はわからないながらも壮大で突拍子もなくて感覚としてすごくおもしろくて、それぞれの著作を全部読みたくなった。ドゥルーズとかも読み返さねば。2023/05/07

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