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内容説明
第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞した バスティアン・ヴィヴェスが描くフランス発、バレエ漫画!
バレリーナを目指すポリーナが6歳の時に出会った厳格な師、ボジンスキー。ボジンスキーがポリーナに教えたのは、バレリーナは努力や苦労を見せてはならないということ、そして、踊りを通して豊かな感情を表現するということ。その後、才能を認められ、アカデミーへと進んだポリーナだったが、一方で少しずつ踊ることへの喜びを見失いつつあった。喜びも悲しみも、成功も挫折もすべてバレエと共にあった。やがて時が経ち、再びかつての学び舎を訪ねたポリーナは……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
72
バレエダンサーのポリーナと先生を軸にポリーナの成長する姿を描くバンド・デシネ。後半になるに従ってホロリとさせられる。2023/07/21
ちゃりんこママ
28
何だろう?読んだ後泣けてきた。ポリーナのダンサーとしての成長と彼女を取り巻く舞踊界がドキュメンタリータッチの映画のように描かれている。日本と違って人物の表情も汗も効果線も無い。卓抜なデッサンのコントラストの強い描線で、私達は想像を掻きたてられてポリーナと感応できる。伸びる関節や筋肉、緊張感、寂寥感、そんなものまでも。「観客は見せようとしなければ、見ない」…どんな表現者でも然り尤もである。絵柄に抵抗があったが、読んでるうちにじっくり見入ってしまった。2014/06/24
ぐうぐう
20
前作『塩素の味』は、絵で魅せる漫画だった。泳ぎや視線が、セリフ以上に雄弁に登場人物の胸中を物語っていた。反面、この『ポリーナ』はふきだしの多さに驚かされる。饒舌なほどに登場人物達は、言葉にして語るのだ。けれどそのことによって、誤解や軋轢が生まれていくのが皮肉だ。バレエがスポーツではなく、芸術である証しとも言える。バレエに対する様々な哲学がここでは語られているが、その狭間に立たされるのがバレエダンサーであり、彼女ら彼らは、自分の心と身体に相談しながら答えを見出していかなければならない。(つづく)2017/12/03
R子
14
フランスB.D.。踊ることを愛し、才能の開花を求め彷徨うポリーナ。身を置く場所で、自分を信じ輝こうとする姿が眩しかった。彼女は成功を手にしたけれど、失ったものも大きい。果たせぬ約束に叶わぬ恋。タイミングは合わないものね。新しい場所を求め、それでも今いる場所で生きようと決めるアレクセイやウィルソンの存在も印象的だった。2019/04/08
すけきよ
12
『塩素の味』とはまたガラリと違う絵柄で語られる、天才バレリーナの成長物語。時間経過の描き方が巧みで、かつそれがある種のミスリードにもなっていて、ボジンスキー先生がメガネを外す瞬間の衝撃!2014/02/04