中公文庫<br> 月人壮士

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中公文庫
月人壮士

  • 著者名:澤田瞳子【著】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 中央公論新社(2022/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122072961

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内容説明

「全き天皇であること」
――その何人にも推し量れぬ孤独。

756年、東大寺大仏を建立した首(聖武)太上天皇が崩御。
道祖王を皇太子にとの遺詔が残されるも、
その言に疑いを持つ者がいた。
中臣継麻呂と道鏡は、密かに亡き先帝の真意を探ることになるが、
ゆかりの人々が語り出したのは、
母君との尋常ならざる関係や隔たった夫婦のありよう、
御仏への傾倒など、死してなお謎多きふるまいや
孤独に沈む横顔ばかりで――。

国のおおもとを揺るがす天皇家と藤原家の相克を背景に、
聖武天皇の真実をあぶり出す!
〈螺旋プロジェクト〉の1冊としても話題。

【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みができます】

※〈螺旋プロジェクト〉とは――
「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画

〈螺旋〉作品一覧
朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』
天野純希『もののふの国』
伊坂幸太郎『シーソーモンスター』
乾ルカ『コイコワレ』
大森兄弟『ウナノハテノガタ』
澤田瞳子『月人壮士』(本作)
薬丸岳『蒼色の大地』
吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

265
螺旋プロジェクト第2弾。日本史には辛い記憶が先行しますが。中でも1番酷い時代の思い出(涙)。日本史全般に言えるけど、似た名前が多くて態とかよと(怒)。中でも藤原氏とその界隈の人達ね。それから聖武天皇前後位の人達(怒怒💢)。小ネタとしての聖武天皇遷都し過ぎ問題ね。懐かしい。同時に苦々しい思いがフィードバック(泣)。坊主に訊いたら「それな」言うてた。その頃ちゃんと学んでおけば、もっと小ネタとか愉しめるんだろうな。坊主はね聖武天皇を首(おびと)様って知っていた。そんなの習ったっけ⁈ 。【螺旋プロジェクト🧬】2025/01/07

クプクプ

82
古代724年、聖武天皇即位。澤田瞳子さんは以前からセリフが面白い作家だと思っていましたが、この「月人壮士(つきひとおとこ)」は物語の全てがセリフと語りで作られていることに大きな工夫を感じましたし、それが読みやすさにつながりました。男女の性の話から銅鏡の話がよかったです。また女性の狩りの話は、古代のファンタジーとして成功していました。私は歴史に詳しくないので、物語のオチが理解できなかったのが、今後の課題です。今までにない澤田瞳子さんの一面が見られた作品でした。2023/02/23

エドワード

65
日本史の授業での聖武天皇は、華やかな天平文化を生んだ偉大な天皇である。しかし、聖武天皇こと首皇子ほど、自身の内面の矛盾と孤独に苛まれた天皇はいない。連綿と続く皇統の中で、初めて藤原氏の母を持ち、天照大神の末裔でありながら、外来の仏教に帰依した天皇。皇太子とした娘の阿倍内親王(孝謙天皇)は子孫を残さず、自身の血統の断絶を予感していた天皇。彼には日嗣の子ではなく月人壮士が相応しい。「海と山、月と日、陰と陽。あの方のご生涯は、激しい矛盾と対立そのものであったかもしれぬな。」藤原仲麻呂の言葉が真実をついている。2023/01/28

活字の旅遊人

43
聖武天皇の苦悩を、その死後に関係者たちが語りながら探っていくような展開。八組の作家が集まった「螺旋プロジェクト」として作られた一冊。その苦悩を「プロジェクト」で入れ込むべき二項対立としても描ききる。なるほどなあ。今まで聖武天皇のそうした面に注目したことはなかったが、確かに自分の血筋に嫌悪があってもおかしくないな。むしろ藤原べったりの印象だった。この頃だと既に皇統もかなり神聖なものと位置付けられていたのかな。21世紀、令和の今でもこの件についてはいろいろと考えさせられる。各話の中では、佐伯今毛人が良かった。2023/04/26

piro

39
首(おびと=聖武天皇)の隠されたご遺詔があったのか、橘諸兄の命を受け探る中臣継麻呂と道鏡の二人。周囲の人々の語りという形式で、首の生涯、自らの出自にまつわる葛藤のさまを露わにしつつ、ご遺詔を追って行く物語は壮大な歴史ミステリーでした。皇統と新興・藤原氏の対立が、双方の血を持って生まれた首の中の「対立」として描かれます。皇統が山ならば、それをひたひたと侵す藤原氏は海。謎と共に首の懊悩が少しずつ明らかになって行く様が興味深い。馴染みない単語が多くやや読み辛いものの、ストーリーには惹きつけられました。2023/09/15

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