内容説明
停電ニッポン、なぜ、こうなった?
日本の未来に灯りをつなぐため行動したいすべての人へ
エネルギー逼迫を受けた緊急出版!!複雑に絡み合った原発問題はいかに解きほぐせるのか?
気鋭の論客がエネルギーを切り口に、日本を前向きに軌道修正する道を探る意欲作。
原子力政策の不透明性や電力自由化、急速な脱炭素化政策など、国の根幹をなすべきエネルギー問題は「失策」の歴史にまみれている。
平易な語り口で知られる著者が、電力政策の歴史、原発や再エネが抱える様々な課題をわかりやすく解説し、具体的な解決策を提示する。
目次
プロローグ 揺らぎ始めた“当たり前”
第1章 停電前夜
第2章 第三次オイルショックの衝撃
第3章 電力自由化は誰を幸せにしたのか
第4章 再生可能エネルギーは主役になれるのか
第5章 原子力事業のしんどさは誰がどう担うのか
第6章 起死回生――エネルギー敗戦を回避するには
エピローグ 敗戦を繰り返さないために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
102
(2023-52)タイトルの割にはマイルドな分析。火力、再エネ、原子力、それぞれの問題点についてニュートラルな立場で述べられていると思う。3.11後、脱原子力だった世界の潮流もウクライナ危機と地球温暖化問題から原発増設に方向性も変わってきた。日本が脱原発と言うなら、それでは代替発電をどうするか?真剣に議論せねばならないのになんとなくズルズルと。2050年カーボンニュートラルと言う目標については世界中で合意してるのだから、後はその為の方策だけどそれがなかなか難しい。もう少し踏み込んだ提言が欲しかった。★★★2023/06/09
あすなろ
76
電気はナマモノである。その大前提を基に現在の様々な電力事情を浚えるという内容。再生可能エネルギー・原子力・露のウクライナ侵攻からの現実等々。解決法はなかなかないのだという認識を改たにした次第。多分、電気という特性に着目しながら場所と時間のシフトが起きないとなかなか進歩がないのではないか。つまり電気を作る場所と電力量の安定化に寄与する技術という事になろう。なお、著者の御経歴からも他の著作を読んでみたい。2023/03/12
よっち
38
エネルギー逼迫を受ける中で複雑に絡み合った原発問題はいかに解きほぐせるのか?エネルギーを切り口に、日本が前向きに軌道修正する道を探る一冊。昨年3月の突然の節電要請はなぜ起きたのか。原子力政策の不透明性やそこからの電力自由化や急速な脱炭素化政策により、太陽光発電は世界3位の導入量、一方で毎年稼働率の低下から維持できなくなった火力発電が大量に休廃止していて調整が効かなくなっている現状はもっと知られてもいいのでは…。安全対策コストに5.4兆円を使って未だに稼働しない原発のことを含めていろいろと勉強になりました。2023/01/29
seki
20
電力のあり方について、非常にニュートラルな視点から書かれた良書。電気は貯めておくことができないので、常に需要と供給のバランスをとることが原則となり、そこを出発点に発電、供給などの施策をどうしていくかを考える必要があるという。火力、原子力、風力などの再生エネルギー等々、発電には様々な形態があるが完璧なものはない。一時期、もてはやされた太陽光は今では環境問題に。エネルギーは政争の具になりやすいが、もう少し冷静になって考えようと筆者は呼びかけているように思う。私も同感である。2023/10/28
奈良 楓
20
【良かった】著者は東京電力元社員。 ● 電力業界を擁護しすぎているわけではなく、現状の電力システムにおける問題点と、現実的だけれども声に出しては言いにくい状況説明と提言をしている本と思います。 ● 古巣の東京電力に忖度している感じはないですが、自身の経営する会社はさらっとアピールしています。 ● 電力業界のさまざまな醜聞が明らかになってきており、かつ燃料高でどんどん新規小売事業者が崩壊している2023年の現状で、その状況を踏まえた本が出れば読んでみたいです。2023/09/24
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