角川書店単行本<br> わたしのアグアをさがして

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角川書店単行本
わたしのアグアをさがして

  • 著者名:深沢潮【著者】
  • 価格 ¥1,815(本体¥1,650)
  • KADOKAWA(2022/12発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041132289

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内容説明

婚約破棄。勤務先の倒産。そして母からの「あんたみたいに、取り柄がないのにわがままな娘は、男の人で人生が決まるの」という言葉に、趣味で続けてきたフラメンコを取り柄にしようと渡西することを思い立った莉子。
両親に逆らい始めたマドリードでの生活は、自由そのもののように思えたが、日本人コミュニティの狭さや言語と文化の壁、そして日本に置いてきたはずのしがらみが莉子を悩ませる。
そんなスペインの暮らしの中で、フラメンコの開祖と言われる日本人女性と出会い、彼女のフラメンコへの思い、そして踊り手にかける掛け声「アグア」(水=必要不可欠な物)の意味を知った莉子は、自分にとっての「アグア」は何なのかを考え始める。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スエ

126
フラメンコ好きな女子(無職)が単身スペインへ❢おいおい、大丈夫か〜?!片足で立ってるのはさぞ辛かろう。スエなんて、靴下履くときでもよろけまくりのおっとっと(塩味)…ソレはフラミンゴだっちゅ〜の!!パイレーツより。奇しくも最近、同僚が「今日はアヒージョにしよう♡」言っててね。何それ?言ったら「知らんのかい?!」って驚かれてね。周りに聞いたら知らんのはスエだけでしたとさ…。そんなシャレオツなシーメー、食べた事無いもん…。主人公は、私だけのかけがえのないアグア(水)を探していた。見つけたアグアは大正解❣共感♥️2023/01/19

machi☺︎︎゛

89
他力本願で上手くいかなくても自分は悪くないみたいな莉子の事を初めは何?この女ってイライラしながら読んでいたけど2010年から始まり2016年にとんだ時、漠然とした目標に向かい頑張っている姿に応援したくなった。にしてもほんっと男運無さすぎとネタにしたくなるくらい。でも趣味で始めたフラメンコをちゃんと仕事にしていくあたりかっこいいなとも思った。2023/12/08

J D

66
 倒産による失業、失恋を経て莉子はスペインに旅立つ。フラメンコと恋愛、そして、失恋。莉子は、だんだんと思慮深くなり、自分と向き合い成長していく。「アグア」って何?と頭の中でグルグルしていたが、読み進めるとその意味は分かる。スペインでフラメンコを学び、フラメンコを自分の中に昇華する。フラメンコは情熱的であり哀しみも持ち合わせた踊り。莉子の不甲斐なさにイライラしながらも最後は莉子に対して尊敬の念を抱いた。私の「アグア」は何だろう?2023/03/14

konoha

65
深沢さんの文章は柔らかく強い。失業し、恋人にも振られた莉子はフラメンコを習いにスペインへ行く。ただただスペインに行きたくなる。海外に着いた時の喜びや心細さがリアル。自分も若ければ海外に留学したい。でもまだチャンスもあるかという気持ちになる。生ハムのサンドイッチとコーヒー、焼いたネギとロゼワインなど料理がとにかく美味しそう。終盤はフラメンコの核になるアグアを探すのもテーマ。莉子が男性にだらしない気がする。そこがなければもっと重みのある話になったと思う。スペインの明るいエネルギーに満ちた自由で心地よい本。2023/02/03

よつば🍀

54
母親の口癖「無難に生きていくのが結局は一番幸せなのよ」を忠実に守り生活して来た三十歳の莉子。勤めていた会社が倒産し、再就職もままならない。追い打ちを掛けるように、二年間交際して来た彼氏からは「結婚する気がない」と宣言される。上手くいかない時って不思議と悪い事が連鎖していく物だ。あるフラメンコダンサーとの出逢いで勢いに任せスペインへ短期留学した莉子だが…。男運が悪いのか、はたまた莉子自身に問題があるのかスペインの生活にも暗雲立ち込める。彼女にとってのアグア(水の様に大事なもの)とは。女性の迷いを描いた作品。2023/01/18

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